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2012.05.05

速報→「カフカの猿」世田谷パブリックシアター

2012.5.3 14:00 [CoRich]

カフカの短編「ある学会報告」を翻案上演した一人芝居。キャサリン・ハンターの一人芝居として評判の前売り完売ですが、立ち見を含む当日券はでているようです。6日までシアタートラム。55分。英語上演ですが、谷賢一(DULL-COLORED POP)の手による字幕翻訳付き。

ある学会に登壇した男、彼は数年前にアフリカで捕らえられた野生の猿だったが、人間になったのだという。捕らえられ檻に入れられて船底に固定され壁を見つめるうちにここから出るためには猿でなくなればいいのだとおもいはじめ。

人間になった猿という荒唐無稽なワンアイディアをベースにしながらも、そこに透けて見える私たち人間のみっともなさというか皮肉や風刺というか。作家自身は何の解釈も交えてはいないというけれど、そういう風しっぽさは存分に含まれています。

英語での上演ですから当然のことながらすべてが字幕にされているというわけではなく、細かいニュアンスや細々としたコネタがありそう。当日パンフと字幕では訳語が微妙に異なりますが、字幕の方がより口語的でアタシの感覚により近いかんじがします。

もうすこしアタシに英語の力があればなと想いながら、アタシは泣く泣く字幕とパフォーマンスを交互に見ていくわけですがそういう「薄い」見方にもかかわらず、やはりキャサリンハンターという女優のすごさは際だちます。どこに関節があるのかというぐらいに腕・脚・背中から手の甲に至るまで自在に操ります。時に猿そのものに、時に学会発表する老人が胸をはったように、時に客席に入り込み洒落っ気いっぱいで笑いを取り、短い物語ではあるけれど、私でも親しみやすいようなすこし洒落たつくりになっています。

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