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2012.04.15

速報→「青色文庫(C)」青☆組

2012.4.12 18:00 [CoRich]

引っ越した女、宅配ピザのキャンペーン企画で当たったのはハイビジョンテレビだった。が、箱を開けると中から手が出てきて「スイッチと野菜ジュース」
恋人とうまくいかない女、雨の日に疲れ切って戻ると自宅はきれいに掃除され、食事の準備もしてあって、疲れを労ってくれる女房と名乗る女が居た「押し掛け女房」(1)

不思議な味わい、というかSF(少し・不思議)風味の芝居も多い作家、ここで取り上げられた二作は突飛な枠組みだけれど、そこにある人々の想いや営みが色濃いのです。しかし隔たりは12年。びっくりするぐらい雰囲気が変わらない二作なのです。

「スイッチ〜」は宅配ピザとか「ハイビジョン」テレビっていう言葉に時代を感じつつも、テレビ役を配するという突飛な序盤。チャンネルを変えるたび、目まぐるしくかわる番組が楽しい。が、物語の背骨は妹と姉の会話。お互いの近況、喧嘩、また会話、というゆるい感じこそが今作の味わいだと思うのです。めまぐるしいテレビの時間と、テレビや携帯を離れて、今ここに居る人とのゆったり、スローモーな会話の実に豊かなこと、ということが実に濃密なのです。

テレビ(!)として語った荒井志郎は、様々な口調やら演じ分けのショーケースのよう、テレビに流れる時間軸のめまぐるしさをきっちり体現。部屋の主として語った大西玲子、陰を感じさせる奥行きの深さ、妹として語る井上みなみは今までになくスリムでスタイリッシュな雰囲気としっかりした語り口。少し太めのフレームのメガネってのも似合うなと思ったりも。

「押し掛け〜」は一人暮らしの女性が部屋に戻ると女房が居た、という序盤の突飛さが圧巻におもしろいのだけれど、会社の休憩室の不穏な雰囲気から終盤になだれ込むような展開は今観ても凄みがあります。

部屋の主、東澤有香は疲れて帰り着いて誰かが家で待っていてくれることの安心感ということの雰囲気をしっかりと。そうだよねぇ、家で待ってくれる人が居れば(泣)。女房、大西玲子のダイナミックレンジの広さが圧巻なのです。その色香も含めて夢に出そう。結婚する女(井上みなみ)、結婚している女(林竜三)、これからの女(福寿奈央)の会話、会社の休憩室な感じだけれど、この三人で会話を書く感じが、アタシが作家を好きな理由なのです。

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