« 速報→「小田急線で会わせに行きます」ジェットラグ | トップページ | 速報→「春風」年年有魚 »

2012.03.25

速報→「INTIMACY」オーストラマコンドー(岡田あがさ) +

2012.3.24 15:00 [CoRich]

映画監督の三宅伸行が構成、オーストラマコンドーの倉本朋幸が演出という、岡田あがさ一人の出演によるリーディング企画。25日までCCAAランプ坂ギャラリー3。本編40分。全公演にオーストラマコンドーの次回作「くちづけ」のプレリーディングを佐藤みゆきで30分と、トーク10分ほどがつきます。

妻を置いて家を出ていこうとする男。今日が最後の夜。妻の寝る寝室に足を踏み入れる。語る、映画の話。郵便局に勤める男は隣家の女が男を毎晩のように連れ込んでいるのを覗いている、ある日、郵便局にやってきた女を呼び止める。(「愛に関する短いフィルム」)

妻を置いていく男が吐く独白から端を発して、愛をめぐるさまざまについて思いを巡らすよう。その中に魅惑的な女とのぞき見ている郵便局員の別の愛を巡る話を挟んでの二重構造。ベースは小説、中盤は映画からの引用のようで、よってテキストは書かれたのではなくて引用し構成したようです。確かに愛をめぐる二つの話ではあるのだけれど、正直に云ってそれ以上のつながりはなく、その二つが少々唐突に独立して置かれている、という感じです。 ベースの物語はテキストを持ちリーディング然としています。演じる岡田あがさは男の役として。そこから映画を引用する部分はテキストを持たず、一人芝居のような体裁になりますが、こちらは基本的に女性の視点。この部分、最初のところは男の視点なのに唐突に女性の視点に変わったりして戸惑います。

物語そのものを楽しむというよりは、岡田あがさという女優のダイナミックレンジの広さを観て感じる、というのが正しい楽しみ方だと思います。正直にいえば、どうしてこの部分を引用し、こういう構成にしたのかは、きっと構成担当の中では繋がっているのでしょうが、観客のアタシのたちばではその手がかりがないままなので、よくわかりません。が、それが唐突な断片だとしても、そういう人物たちの造型だったり、愛情というものの存在だったりを感じさせる確かなちからが、この女優にはあるのです。

アフターイベントとして設定されているのは、オーストラマコンドーの次回作「くちづけ」のプレリーディング、という企画。佐藤みゆき自身は本公演では出演しないのだけれど、劇団の作家の新作なら、という心意気なのか、彼女ひとりでしっかりと演じるのです。

ものがたりは、 マッチを売っている少女に声をかける7人の小人。世界で一番美しいといい、鏡を与え何でもかなえるという。王国はシンデレラに娘がいて、その娘の美しさに芽を奪われる小人たち。という感じ。成島秀和 が得意な既存の童話から立ち上げ、もうすこしほろ苦い物語に着地させるというフォーマットがあることがしっかりとわかるのです。

マッチ売りの少女、シンデレラ、白雪姫をクロスオーバーした物語を女優は 左右に視線を切り、小道具もふんだんにつかって、少々コミカルでカジュアルな仕上がりで圧倒的に見やすく作ります。リーディングというよりは講談か落語か、という感じででもあります。同じ劇団らしく、作家の世界をしっかりと伝えようという心意気がいいじゃありませんか。

もっとも、これ、二つ並べた時に印象に残ってしまうのはどうしても後者のような感じがあって、そういう意味ではバランスが難しいな、とは思います。

|

« 速報→「小田急線で会わせに行きます」ジェットラグ | トップページ | 速報→「春風」年年有魚 »

演劇・芝居」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 速報→「INTIMACY」オーストラマコンドー(岡田あがさ) +:

« 速報→「小田急線で会わせに行きます」ジェットラグ | トップページ | 速報→「春風」年年有魚 »