速報→「熱の華」セカイアジ
2012.2.19 14:30 [CoRich]
イトコ同士という杉田鮎味と星野多過去による演劇ユニット、二回目の公演。105分。22日までOFF OFFシアター。学生運動のピークを少し過ぎた頃。逮捕者も出した大阪の衝突から一人逃れてきた男をかくまった前からの知り合いの女の部屋。女は姿を消している。インドに自生する草は根から放射線を吸収し、これを使って兵器の所持を無力化することで革命を起こそうとセクトを立ち上げ、この家の二階で密かに栽培するうち、草そのものを紅茶に混ぜて飲むと気分が高揚することもわかってきた。
謎のまま姿を消した女、なぞめいた効能を持つ外来種の植物、愛憎劇も絡んでたしかにサスペンス風味。笑いは少なくて、積み上げて物語を作りあげます。もっとも、放射線を吸着する、という植物の特性は結局のところどうだったのか、学生運動でなければならないのかというあたりはは物語から置き去りの感じがしないでもありません。むしろ、その効能の方に物語が寄り添います。回想、妄想、現実がくんずほぐれつして進む語り口になれるまで少し時間がかかる感じはありますが、大きな問題ではありません。
幼なじみに頼まれて栽培を手伝う花屋の男の造型がわりと作りこまれている感じで、きまじめ、その友人へのあこがれに似た気持ち、離れていってしまうことの寂しさなど。演じた前田花男はなかなかにいいバランスで。刑事を演じた仗桐安はなんかよく見かける気がするけっこうモテ役。墨井鯨子は学生記者、突っ張って男に負けないように、というキャラクタなのだけれど、むしろ守ってあげなきゃな女性らしさがにじんでしまうのはなぜだろう。金沢涼恵はしっかりと清楚で可愛らしく、しかし理系だという説得力には少々弱い感じがしてしまうのは他の作品を通しての役者のキャラクタがないまぜになるからかもしれません。星耕介が演じた革命家の男、カリスマ性というよりは狂気を前面に押し出した造型で、確かにただ者ではない何者か、という雰囲気はよく出ています。
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