速報→「僕らの心象風景における、いくつかの考察(A)」Minami Produce
2012.2.12 19:30 {CoRich]
95分、「出会うまで」を描くというふれこみのAバージョン。アタシはこちらしか拝見することができそうにありません。21日まで新宿眼科画廊。
高校の先輩と結婚している男。しかし男は別の女と出会わなければいけないとずっと思い続けている。ある日、飼い犬はが夢に現れて、ささいな日常の記憶を置き換えれば、変えていくことができるのだという。
今の自分は本来の自分じゃない、今のパートナーとは違う誰かと出会っているはずで、それこそが本来の自分なのだという思い込み。貫く愛といえば聞こえはいいけれど、自分勝手な思い込みともいえるこの想いを成就させようとする飼い犬のもつ想い。
「記憶を書き換えていけば、そうなっていく」ことや「それはひずみを生むかもしれない」という少々SFな仕立て。なんせ無茶な設定なのでここはさっさとそういうものだと思い込ませてほしいところだけれど、時間をかけて丁寧に描く前半は少々手間取る感じはあります。もっとも、そこさえすぎてしまえば、物語に没入できるのです。
書きかわる歴史、という意味ではキャラメルボックスの代表作の一つ「銀河旋律」が思い浮かんだりしますが、あれほどシンプルではなく、書き換えたいと思う男が主人公で、歴史がかわる方が物語の主軸になっているので書き換えられる側というのもあって、物語の後味は少々切なさが前に出ていて、この味わいはとてもいい感じです。
先輩を演じた、李そじんはその想いつづける過程が切なく、物語りの中で強い力を持っていて印象に残ります。思われる女、を演じただてあずみ。はBバージョンの方でメインとなるようで、両方で全体が完成する、という感想をネットでもみたりもするので、そちらが観られないアタシはちょっと残念。
リズムに乗せてのシーンが何カ所かに。物語り全体のリズムはもう少し静かに、ゆっくりと進む感じもあって、かならずしもこのリズムで貫かれている訳ではないので、私には少々の違和感があります。
<-- ずっと思い続けている先輩、それを無惨にも振ってしまうという話し。それは「ひずみ」として別の結末になるけれど、そして男は「彼女」に出会うことも結婚することもできるけれど、飼い犬がそれをしてくれるにはそれだけの理由がある、という切なさ。 正直に言うと、物語の頭のほう、「記憶を置き換えていけば、 -->
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