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2012.01.30

速報→「太陽は僕の敵」シベリア少女鉄道スピリッツ

2012.1.29 15:30 [CoRich]

我慢して我慢して、最後に花開く、という感じはシベ少の真骨頂なれど、元ネタというか構造がわからないのがアタシには残念な100分、座・高円寺1。

王亡き後、女王が継いだ国、姫の嫁入りの少し前に不安を訴え、果たして逃げ出す。盗賊とランプを腰に下げた男の子に救われ、冒険に踏み出す。

なんせ、シベリア少女鉄道です。追い込んで最後に構造を提示することを期待してハードルを目一杯上げて見に行くのです。学芸会のようで大げさな芝居も演出なのでしょう。 もちろん、前半部分を我慢して我慢して、最後に構造がわっと見えて圧巻のおもしろさ、というのが得意技なのだけれど、今作、アタシには今一つおもしろさが理解できずに居ます。ジブリもしくはディズニーっぽい、寓話というか童話っぽい世界を紡ぎ続けて、そこに見え隠れする暗黒面、その舞台が支えているのがなんか発電する設備で、役者の大げさな動きが発電につながり、静かになってしまうと電気が消えるという屋台骨。北斗の拳的な戦いと、もともとの童話の世界を音楽に乗せてシンクロさせようとしていることはわかるのだけれど、元ネタの台詞や歌詞が二つの世界を強く繋いでいるかというと、元ネタを知らないからか、じっさいのところ、よくわからないのです。二つを並立させる構造こそがここの強みなのだから、そこを知らない、というのは観る側にとってはハードルが高いのです。

が、少なくとも後半は客席は沸いていた千秋楽、幕切れのあっけなさには客席からぽかん、という感じはありますが、ちゃんと面白かった、という感想を話す声も聞こえるってことは、たぶんリテラシーなのか、知識なのかが、アタシに足りなかったんだよな、と思うのです。シベリア少女鉄道の評価はそれ次第ですから、そういえば過去のやつだって、まったくわからないものもあったよなぁ、と思い出したりもするのです。

篠塚茜、染谷景子という新旧の看板女優の競演というのが実にうれしい。石井舞や羽鳥名美子がわざわざ大げさな芝居、というのは滅多に観られませんから、これもまた楽しく。小村裕次郎と対決する篠原正明の役名がナカゴーってのはまあ、楽しいけれど、それでいいのか、アタシは楽しいけれど。

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