速報→「ア・ラ・カルト2」青山円形劇場P
2011.12.3 18:30 [CoRich]
この季節の青山円形の風物詩、昨年からの新キャスト構成の「ア・ラ・カルト2」は、まだ安定というわけにはいかないけれど、ハプニングも楽しい初日。150分(休憩10分で短め)。25日まで。
店を訪れる女、予約は二人だけれど、待ち合わせの男が来る気配はない「フローズン・マルガリータ〜心が冷めたら氷でハートを凍らせてしまえばいい」
タカハシと営業部らしい後輩。仕事以外のつきあいも、始めた会はまだ会員二人「フランス料理とワインを嗜む会〜フランス料理と僕たちの微妙な関係」
マダムジュジュとゲスト(池田鉄洋)のフリートーク「おしゃべりなレストラン〜ワインは喋っているうちに美味しくなるらしい」
ぎこちない男女、歯医者でみかけるうちに食事にいこうということになって初めての「フランス料理恋のレシピ小辞典」
コルクに四苦八苦〜ギャルソンのショー〜など「ショータイム」
久しぶりに会った初老の男女、心配して手紙を書いてきて、久しぶりに会うことにしたのだ「黄昏のビギン〜あなたと逢った今宵の夜」
そろそろ閉店、おでんに行かなくてよかった、と店を出ようとすると「ホット・ブランデー・エッグ・ノッグ〜恋の予感はディナーのあとで」
「2」になってから、フォーマットはがらりと変わりましたが、去年からはほとんど変えないというのはたぶん成功につながると思います。偉大なるマンネリへの第一歩。去年と同様、家族をめぐるものがたりはすっぱりとそぎおとして、恋人のこと、あるいは友人とのことというフォーマットに。クリスマスにより絞って二人で観るのにより適している気が。
「〜嗜む会」は既婚だったはずのタカハシのキャラクタがぼやけてくる感じ、前のフォーマットからの決別かと思いつつ。テイスティングをはじめてシャンパンにする違いを楽しんだりするのは毎年のリピーターゆえの楽しみ。
「〜小辞典」は歯医者で見かけた男女が初めて一緒に食事、若くはない男女がどうやって恋を始めるかの、ひとつの形のわくわく。アドリブ感満載につくっているけれど、これを毎日台本を変えるということはないんじゃないかと思うので、その新鮮さをどうやってたもつつもりなのかはちょっと観てみたいけれど、去年も今年も初日を観てしまったのでそこはよくわかりません。
「黄昏の〜」は久しぶりの再会という老いらくの二人の始まりの予感。ずんだ餅のおみやげ、一人で片づけるたいへんさみたいなことが入っているのはさすがに今年は避けて通れない311(序盤に出てくる宮城の日本酒、というのもその片鱗か)。心配して手紙を書いてというきっかけの絶妙。返事を夏にして、ここで食事するのは12月、というごくゆっくりな時間の流れの中で逢うまでの時間の熟成の豊かさ。沁みます。
オープニングとエンディングちゃんと待ち人が、クリスマスらしくすてきで。
ゲスト、池田鉄洋はNHKにもレギュラーだったりするぐらいにすっかりと有名人。久しぶりに生で拝見してみればまあ、それなりに太ったなぁと思ったりもしつつ、いたずらにエキセントリックに走らない落ち着いた感じもいいなぁと思うのです。
初日に関して云えば、ゲストが出てくる飲み物を冷たいものと思ってたいへんなことになってみたり、まさかシャンパンのコルクが飛んでみたりと初日らしいハプニングがあったりして。これはこれで楽しい師走の始まりなのです。
全体に高泉淳子をメインに。それをレギュラーやゲストで支えるという構成になっているがゆえに、高泉淳子がいないとどのシーンも始まらないというのは少々厳しいところではあるのだけれど。
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