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2011.11.22

速報→「五反田の夜」五反田団

2011.11.20 15:00 [CoRich]

五反田団の新作。アタシは結構久しぶりに拝見します。20日までアトリエヘリコプター。

「きずなプロジェクト」は千羽鶴を折って届けようというボランティアサークル。何かできることはないかという想いの結実したものだった。ある日、リーダーが目黒川沿いで行われる「肉まつり」のブースに出展しないかとメンバーに持ちかける。出展料も結構かかるのに強引にすすめようとするリーダーにそろそろ違和感を感じてもきて。
いっぽう、商店街の不動産屋は商売が厳しく、社員の一人を解雇するざるをえなくなってきている。やめる直前になって、その店の娘をやっとの思いで映画に誘うことに成功する。

物語はたった6人の登場人物、品川-大崎-五反田というごく狭いエリアで語られます。明確には語られないけれど、震災を東京から見ている人々と景気はやっぱり悪い現在。そういう日本の今を外挿して、これは間違いなく今この瞬間の私たちの感覚を切り取った背景。

そういう背景があっても、ボランティアサークルというごく小さい人間関係の中でのイヤだなと思う気持ち、それをどうにかしようという行動、その結果としてのグズグズ感。爆笑編に見せながらも、そのひとつひとつを丁寧に、時に底意地悪く描き出す作家の確かな力。サークルのリーダーは悪意はまったくないけれど、押しつけがましく気位が高く、て実に辟易する感じに造形されています。演じた西田麻耶は、劇中「カダフィ」と呼ばれるほどに鼻持ちならない感じでヒールをきっちり演じきります。 対抗勢力を演じた後藤飛鳥にしても、扇動される「大衆」を演じた中川幸子や大山雄史とみれば、なるほど、これはまた革命の話でもあるのだと気づくのです。そういう物語をたった4人で描けるのだなぁと思うのです。

それとはほぼ関係なく、もう一つの話は解雇された男のその店の娘への恋心の話。挙動不審な感じいっぱいでやっとの思いで(品川の)映画館に誘い、その帰り道に手をつなごうかどうしようか、いやだめだ、あ、女から手をつないできた、という具合に中学生かというぐらいにピュアでどきどきする気持ち。せりふらしいせりふはなく、身体表現といえばそうなんだけど、いわゆる品のいいダンスとは違って、ほかに解釈を許さないように外堀をがちがちに固めて、誰にもきちんとリーチするような素朴な気持ちをきちんと描きます。宮部純子が美しくそのあこあれの説得力。客席の女性たちが微笑ましくうれしそうに笑う声の楽しさ。

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