速報→「バナ学バトル★☆熱血スポ魂秋の大運動会!!!!!」バナナ学園純情乙女組
2011.10.29 14:00 [CoRich]
物語の薄いレビュー中心の「おはぎライブ」で突っ走る75分。京都のあと、11月1日までシアターグリーンBig Tree Theater。
赤組・白組に分かれてのパフォーマンス合戦、最後に観客投票はあるとはいえ、じっさいのところ合戦というほどではなく初音ミクなどを代表とするヲタ芸のライブ構成。物語とか美しいパフォーマンスというよりは、40人を越える若者たちの突っ走り感。少しばかりの痛さとか半裸芸のようなものを織り交ぜながらも、行き場のない暴発に近いパフォーマンスの吐露のパワーをより深化させたという感じ。
雨合羽こそ配られるけれど、ビニルで養生された客席や客席床で想像されるとおり、わりと容赦なく水やら役者やらが飛んでくるという感じで、そういう意味では安泰、無事な客席ではありません。「会いにいけるアイドル」を通り越して、一体感すら感じさせるこの空間に「ノレるかどうか」がポイントになりそうです。
かつてあった(中屋敷台本による)物語はすっかりと陰を潜め、すっかりと大人数ヲタ芸パフォーマンス主体になってしまったのは少し残念な気がします。物語を背負えるたしかな役者をこれだけそろえられるのに、と思ってしまうのです。
現在の姿はどなたかが指摘していた「秋葉原っぽいサブカルチャーがパフォーマンスに浸食してきた」という指摘があたっている気がします。秋葉原文化はどちらかというともっと静かさだったりする印象のものを、強烈なパフォーマンスとして仕立てるという戦略はいまのところはあたっているようです。たしかに初めて観れば強烈な印象で、まるでテーマパークのような「体験」を存分に楽しめるのです。なるほど、チラシにある推薦文の「あなたの手を握りたがっている」ということの体感。
主宰・二階堂瞳子が、一見カオスにみえるこの空間をしっかりと支配し、作り上げているということの精度はどんどんあがっています。カオスを描いているけれど、きちんと「作られている」という安心感があります。反面、かつてあった物語を描かなくなっているということはアタシには少々寂しい。早晩飽きてしまうのではないか、という危惧があります。今回に関して云うと、劇場の音響の弱さを指摘する友人も居ます。いっそ、野外でやると..維新派になってしまいそうですが。
前園あかり、野田裕貴のパフォーマンス、だてあずみの少々捨て身な感じのウエディングドレス姿がちょっと好き。でも、あのスリップ姿の彼女は、赤いリボンが印象的だった彼女は、客席に乱入してアタシの膝に座った彼女はなんてことが気になるけれど、当日パンフの写真をもってしても、ちょっと心許ないところ。
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