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2011.10.11

速報→「砂利塚アンリミテッド」ホチキス

2011.10.9 19:00 [CoRich]

ホラーSF風味をまぶしつつも、これはがっつりとファミリードラマ。役者それぞれの力が存分に楽しい115分。10日まで王子小劇場。

砂利塚クリーンは夫婦と数人の従業員の会社。行政の指導で廃棄物処理業となっているが、霊を確保し成仏させるいわゆる除霊を行っている。娘は適齢期だがこの家業を知った恋人たちからはことごとく振られている。夫は機材の開発に勤しみ、妻は丁寧に除霊をする。市役所の職員は執拗に嫌がらせをしている。

いわゆるゴーストバスターを生業とする人々の物語。家族がいて従業員が居てという枠組みでコミカルに、しかし丁寧に家族の物語を紡ぎます。夫と妻と娘、色っぽい従業員(私服がすごい)、有能な従業員、役所の男、恋人を物語の軸に、広告デザイナーを語り部として作り上げています。この枠組み、志村けんの夜中のコント番組のようなフォーマット。

役者の力が圧巻なのは間違いありませんが、たとえば「サマータイムマシーンブルース」のようなコミカルなSF邦画として作れそうな物語の力もしっかりとあるのです。妻を演じる看板、小玉久仁子は作り物感というかコミカルからしっとりまで一瞬で切り替わるダイナミックレンジがすごい。加藤敦はものがたりをしっかりと受け止める確かなちから、この夫婦の実に味わい深い感じ。娘を演じた津留崎夏子は実にかわいらしくて、けなげさに説得力があります。小野哲史の演じるコミカルはなかなかホームの箱庭円舞曲ではみられないキャラクターで楽しい。なしお成もホームの電動夏子安置システムよりも、かわいらしく似合うような衣装やキャラクタで人物としての説得力があります。

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