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2011.09.13

速報→「女がつらいよ」MCR

2011.,8.11 15:00 [CoRich]

MCRの新作。90分。毎日日替わりでゲストを迎えて10分程度の二人芝居を終演後に設定。11日まで王子小劇場。

あずきちゃんの恋人は、夜遅くに突然血塗れで現れたりする。彼の仕事は害虫駆除だというけれどどうも本当のことを言ってるようには思えない。ある日、定期検診の精密検査で余命半年を宣言されてしまうが、どうしてもそれを彼に伝えることができない。

本当の自分のことを伝えない強い意志のヒロインを小椋あずきが好演。というか、やせ我慢してでも笑顔を絶やさないというのは、まさに彼女の姿にみえてしまうのです。がんばりを見せないやせ我慢とでもいいましょうか、そのかっこよさ、それが崩れてしまうという隙があったりするのも巧い感じ。あるいは、男は聞かれたことで根本のところは答えられないけれど、少しだけ話してしまうけれど、女は徹底して隠し通しているというのもヒロインのかっこよさにつながります。そうそう、心が弱いとついつい話してしまうのようねぇ、とか自覚したりして。

自分の悩み、弱みを恋人に見せずに隠し通すのか、それとも共有していくのかというあたりのかなり根本なあたありをしっかりと描きます。笑いも多いのだけれど、それよりもなんか哲学的な香りすらして深いなぁと想うのです。

近藤美月演じる医者は、圧巻の破壊力をついつい期待してしまうけれど、あたしの期待がいたずらに高かった分、少々不発気味の感。医療関係者という役柄ゆえか、たまにオカシナことを云っても、根本では常識的な感じで、すこしばかり肩すかし。ヒロインとのぶつかり合いが観たかったところではあります。

二人芝居、楽日は瀧川英次。足が痛い男と友人らしい男の会話。序盤で通風の話かと思ったのは自分がそうだからですが(泣)、ゾンビに足を咬まれてしまって、ゾンビになりかけている男と友人の境界線という感じで、夕日が似合いそうな味のある仕上がり。丁々発止の爆笑編かと勝手に思っていたあたしには少しばかり肩すかしな感もありますが。

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