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2011.08.02

速報→「モンモンハウス」ボタタナエラー

2011.7.31 18:00

けっこう久しぶりに拝見した気がします。「棚からぼたもち、をエラーする」という劇団名の由来を会場時間中にスタッフに尋ねる観客もいたりするわりと満員の日曜夜。110分。31日まで「劇」小劇場。

もと暴力団の屋敷の小部屋を下宿に貸し出している家。とっくり暴力団は解散していて、長女と夫、次女が住んでいる。売れない役者や、女に追いかけられている男が借りている。スーパーの店長がやっているNPOは若いホームレスの自立支援のためにこの家の離れを借りたいと交渉しにきていて。

大きめの和室、窓に面した廊下は階段に繋がっている。上手に一段高く舞台のように、下手に神棚。

昨今もちろん反社会勢力な暴力団なのだけれど、行き場をなくした人々の避難所で、それは生きていけることだという意味は確かにあったのでしょう。そういうノスタルジー込みで作られてる物語はわりと暖かく、人々を包み込むのです。ヤクザにあこがれている人やヤクザを演じているひと、あるいはヤクザそのものだったり。そのかっこよさだけじゃなくて、任侠道にある、人間を支える何かということをしつこいほどに描き出します。

黒髪が印象的な高橋唯子を久しぶりに観られるのはうれしい。びっくりするほどに胸元のあいた序盤から、きりりとしめた和服姿の噺、花札でのかんざしと実に変幻自在。惚れるような声がよくて。 松下知世、かつては多かった人間関係がうまく作れなかったり人見知りなキャラクタを久しぶりにみた感じがしますが、これも破壊力抜群で、こういう地味な感じで動きが妙だったりするけれど、じつに魅力的なのです。 畑雅之、大間剛志演じる役者たちの物語は十分に生かされている感じではないけれど、生き生きとした造型が世界を支えます。ウザいスーパー店長を演じた中野博文はデフォルメがすごくて漫画的ですらあるけれど、どこかでリアルにいそうな造形をしっかりと。

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