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2011.08.22

速報→「Caesiumberry Jam」DULL-COLORED POP

2011.8.21 19:00

4年の時を経ての再演、あの時とはアタシたちも状況がずいぶん変わってしまいました。125分。28日までシアターグリーン、Box in Box(中劇場)。初日二日目まではフルカラーのパンフが無料でついてきていて読み応え。役者紹介ではなく登場人物のバックグランドを描き込むというのがちょっとうれしい。舞台上には本物の土があり、ほこりを嫌う観客にはマスクの配布があります。

チェルノブイリにほど近い村。警戒地域で避難を勧告されているけれど、この村に残りあるいは戻ってきて暮らしている人々。人々は元気で、農業をして、酒を飲んで、それまでと変わらない生活をしている。

この演目で再演という仮チラシを目にしたのは震災の前だと記憶しています。311のあとでこれを書くとするとそうとうあざとい感じもするし、難しいところだと思います。アタシが4年前にこれを観たときはやはりどこか絵空事として見えていたのだけれど、きっとある種のリアルがこの中には混じっていたのかもしれないな、と思うのです。現実がそれに追いついてしまったことで、些細なことに敏感に反応してしまう自身に気づきます。

初演に比べると舞台も格段に広くなり、殆どの役者が入れ替わり人数も増えています(初演11名、再演+5名)。猫の物語は無かった気がしますが、そこに暮らしているのは人間だけではないというのも、福島の事実として感じとれる今はリアルを感じます。

初演は清水那保が演じて強烈な印象を残した子供を今作では中村梨那が。底抜けに明るい表情と声が実にいいのです。堀奈津美はこの場所にいつづける業をしっかりと。その夫役は日替わりキャストですが、21日夜は瀧川英次。ほとんど笑いのない物語ですが、誠実さと明るさが全面にでたいい夫婦をしっかりと。この土地での生活を支える女たちを演じた田中のり子、百花亜希たちの苦悩と恐れがしっかりと。

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