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2011.07.04

速報→「東京ねじれ」東京ネジ

2011.7.3 17:00

2004年初演の東京ネジ旗揚げ作、当時は架空だったはずの東京を襲った大地震を題材は今となってはあまりにセンシティブだけれど、力のある物語を90分。3日までワーサルシアター。

「東京南部直下型大地震」から一年を経た多摩地域にある大きな家。住んでいるのは姉妹と、緑色の怪しい液体をもちあるきあらゆる水に入れてしまう少々いかれた女、行き場を失ったという元教師の女、ネット経由で女性と勘違いして招いたものの、実は男だった若者。その家の中にはもう一人..

大きな声ではいえないけれど、初演を見たときにその暗い静かな感じに記憶が飛び飛びだったりしました。確か会社帰りだったのかな、と言い訳しつつ。今作その心配はあったけれど、ずっと見やすくなったという感じがします。

かつては架空の物語だったはずの震災は、今のあたしたちにはリアルな現実になってしまいました。「フィクションの強度」という意味失ったものもあるけれど、ある種現実を借景にしたような別の側面をもって感じられるように思うのです。 直下型という特性ゆえの被災地域の狭さとその強烈さというコントラストは作家の発想は阪神淡路からだとは思いますが、311とは別に松本に住む私にはこの週末、630という現在の話としてリアルに感じられるのです。

銀座にでかけたきり行方不明、父親と末っ子の二人きりの「デート」の場面はしかし、やはり物語でしか語り得ないファンタジー。現実はそんなにキレイなもんじゃないよ、という声もありましょうがある種リアルの体温を持ってはいるけれど、やはりファンタジーに浸りたい気持もあるのです。あるいは、 緑色の水と赤の水を混ぜ合わせたときの「審判」、双子でずっと一緒に生きてきたはずなのに、アイスクリームの食べ過ぎという本当に些細な出来事が二人を分かつという震災の理不尽さをしっかりと。

双子の生き残った姉を演じた佐々木香与子のアイスクリームを食べるラストシーン、前向きに生きる姿となるこのシーンが愛おしい。居なくなった双子の妹を演じた佐々木富貴子の無邪気や暴れっぷりも楽しく。この二人のカーテンコールでの一曲「東京ねじれの歌」はジャズ風味でもあってちょっとかっこいい。長姉を演じた小玉久仁子を飛び道具ではなくしっとりとうちに秘めた想いの存在の役としたのは彼女の新しい魅力を引き出していると思います。

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