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2011.06.15

速報→「圧縮」げんこつ団

■げんこつ団「圧縮」

2011.06.12 14:00

げんこつ団、20年目の記念[秘密]公演と銘打ってのベスト選。12日までしもきた空間リバティ。120分。

なんだかんだいって、結構な頻度で見続けてしまうげんこつ団。かつてはもっと障害者のネタだったり、いろいろ微妙なネタがあったりもしたけれど、いまは全体的におとなしい感じではあります。でも、こうなってしまった今の現実から見ると、その批判する精神はいろいろ重要だなとおもうのです。

記憶力のないアタシですが、そのなかでダントツに印象に残っていた、「関西風、うどん風」 という小ネタが入っているのがとても嬉しい。 あるいは著作権ゴロのあのキャラクターをがっつり揶揄するネタなんてのも嬉しくて。霊で回している会社、大きな赤ん坊、増殖する今風若者、通貨単位LOVEなど、観れば思い出す懐かしいネタの数々。それをうまく再構成して、前半で振っておいたネタを後半でかいしゅうするなど、構成の妙で、単なるベスト盤にしないあたりが巧い。

岡本恵美、武輪加奈子、古庄由香理、笠愛などのここでしか見られない歴代の役者を映像という形であるにせよ久しぶりに観られて涙が出るほど嬉しくて、あるいは、最近はここでは見られない菊川朝子、高井浩子、舘智子なんて面々の昔の映像もわくわくします。

いっぽう、植木早苗、春原久子、大庭智子、大場靖子というあたりのベテラン勢は気負うでもないけれど、きちんとその役割を。ダメ若者、 可愛らしい女の子のあたりを植木、かっこいい男子を春原、大庭。この中で見ると、大場演じるオヤジはすでに圧巻で、鈍感な感じからペーソス溢れる感じまで さまざまなバリエーションを一手に担います。

かつての役者に重なるような印象の役者が育ってきているのも、いい感じで、たとえば久保田琴乃の若い男の子からちょっとお宅っぽい感じは岡本恵美を彷彿とさせて、印象に残ります。あるいはいわゆる美人ポジションの池田玲子のは笠愛や武輪加奈子につながるよう。もちろん、それはアタシの好みというかどう見えているか、というだけのことなわけですが。

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