速報→「Classic on the Carpet Tile」トリのマーク
2011.4.30 16:00
トリのマークの新作。どこでもないココ感が復活した感じもする20周年公演は15ヶ月ぶり、65分。1日までザ・スズナリ。
そこにかつて街のようにたくさんの屋台があった場所。今はたった一つの屋台しかない。ここがかつてのその場所か、と捜し求める探検風情の男女だったり、屋台の主人らしき男と、ほんとうは居ない誰かだったり。
場所から発想して、という彼らだけれど、さすがにスズナリで続けていると、そこの物語という感じではなくなります。かつてそこにはあったはずの賑わいの場所、それがゆっくりと衰退していく様、という風にアタシには読めてなりません。復活のためのさまざまな工夫も一過性の効果しか生まない、あるいは続く暗中模索というゆるやかな絶望感。と、読んでしまうのはアタシの一方的な思いこみ。日本のどこででも起きている、たとえば映画館あった商店街の話、といってしまうと言い過ぎかもしれません。時節柄いいづらいけれど、日本全体の現実の基調、という風に感じてしまうのです。
アタシはこう読んだけれど、実際の舞台は笑いも多くてみやすい感じがします。物語の筋らしきものがあってないのはいつものこと。 屋台の主人を演じる山中正哉、ちょこまかと動き回る人を演じた柳澤明子の二人の掛け合いは、ボケたりつっこんだりの繰り返しで彼らの王道だけれど、それが多くて長くみているアタシにはうれしい。藤田早織演じる「どこかに行き損なった人」は可愛らしさが素直にコミカルになっていてみていて楽しい。劇場ロビーや美術を作り込んだ感じにしていることが多かったけれど時節柄か、そのあたりはずっとシンプルな印象。
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