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2011.04.26

速報→「ゲズントハイト~お元気で~」ナイスコンプレックス

2011.4.24 17:00

アタシは初見です。「臨床道化師(クリニクラウン)(wikipedia)」なる職業の男を中心に、小児科に入院する子供たちと職員、親たちをめぐるものがたり。125分。24日までgeki地下リバティ。

阪神の大震災の現場で、笑いが救いになると考えてお笑いのトリオのコントユニットを作った男。が、まったく芽のでないまま3年が過ぎ、一人は就職するといって去る。男は初心を思いだし、小児科の病棟で子供の心のケアを目的に、道化師として訪問させてほしいというが、医師たちは取り合わない。若い看護師、研修医を仲間にして、院長の気まぐれもあって月に一回の訪問を実現される。子供たちは本当に喜び、子供のみならず親たちも待ち遠しく思うようになっていく。が、難病の子供が倒れたときになにもできなかったことで自信をなくしてしまう。

正直にいうと、序盤、震災の大震災の現場で起きたこと、あるいは終幕直前の男三人の乗り込む車、というシーンはちょっと今この時期では観客としては距離感がつかめずに違和感を感じます。が、その違和感を乗り越えて、まっすぐに、この職業をまじめにとらえて描き出す彼らに、いつしか乗せられて、少し泣いてしまったりもするのです。

演出という点で見ると、やけに多く挟まる短い暗転でシーンをぶつ切りにするなど、もったいない感じも残りますし、物語も多くを盛り込みすぎている感もあるのですが、それぞれの人々の物語をきちんとまじめに描き出そうとする心意気。「ナイスコンプレックス」という劇団名からもうすこし斜に構えた感じかと思っていたのだけれど、ほんとうにまっすぐなのです。

職業を描き、まっすぐに、という点ではたとえば(最近は拝見してないけれど)劇団Turboが思い浮かんだりします。このやりかた、なかなか主流な感じではないし、題材以外は新しさという点で不利な感じは否めないのだけれど、作家が描きたいと思ったことが、そのまっすぐさで描かれるというのは見ていて気持ちがいいなとも思うのです。

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