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2011.04.04

速報→「変な穴(女)」MU

2011.4.2 13:00

MUが二週末を三演目する公演。90分。先週の男版よりも見目、楽しいのはまあ、あたしがオヤジですが。2日までOFF OFFシアター。

なんだかわからないけれど大金を稼ぐ男、阿佐ヶ谷のマンションの一室に「ドレー」と呼ぶ女たち。稼いだ大金を意味のないくだらないことにいかに浪費させるかに生きがいを見いだす男。意味の分からないくだらないことで悪くな給料がもらえる女たち自身だって、それほど困っている訳ではない。

言葉やシチュエーションは細かく変えつつも、びっくりするぐらい先週の男版と同じに物語も台詞も運びます。女たちには、家主の男に対する切実さは薄く感じられますが、そこに居つづけて場を保つことの切実さを強く感じるのはなるほど、「女性たち」の視点。

正直に言うと、物語の流れとしては「男版」のほうがしっくりきます。が、女たちが強く自立している平成の世では「女版」もいわゆる入れ替えのおもしろさ以上に現実の女たちに通じる片鱗がそこかしこに。ドレーな筈なのに、パワーバランスは圧倒的に女たちにある、といいう構図もおもしろいのです。

男を演じる太田守信は、インテリヤクザ風情だけれど、女たちへの愛情が平等で、深い感じ。コミカルなところも結果的にすべて引き受けていてきっちり。かき回す5号を演じた外山弥生は男版ともっとも違う印象の作り方だけれど、「寝間着姿」で「下手に」出つつ、その場を掌握する、という圧巻なのです。辻沢綾香はコミカルを下支えし、須藤真澄は華やかさを添え、松葉祥子はメガネに隠したかわいらしさ、島崎裕気の人の好さ感が楽しい。

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