速報→「解ける/恍ける」セカイアジ
2011.3.21 14:30
26.25団の杉田鮎味と従妹の星野多過去という二人ユニット、105分。21日まで。21日夕方に設定されていたイベントは中止になっています。
タコしか採れない小さな町。温泉地だったが最近は団体客目当てのいかがわしい店が増えている。海を望む古い喫茶店。三姉妹と長男が営む。とうてい儲けなどないのに使用人を雇い、学校に行かない三女のために家庭教師をつけられるのは、本家の父親が養ってくれているから。大きめの蛸壺の中に赤ん坊が入れられたという10年前に起きた事件は、古くから伝わる「いけにえの儀式」とのつながりから噂になり、時折物好きな観光客が訪れたりしている。
いよいよ父親の余命いくばくもなく、どうやって生活資金の提供を本家に続けさせるのか考えた結論は。
全体にはおどろおどろしい、横溝正史っぽい感じのホラーミステリーテイスト。正直に言えば、謎が謎をよぶ、というよりはたくさんの謎を唐突においていきながら、それを回収しないまま放りっぱなしの印象で、物語を楽しむと云うよりは、ミステリーっぽい骨組みを新劇っぽい口調で演じ、苦笑系の笑いが混じるような体裁。役者のそういうわざと作った「お芝居感」に乗っかれるかどうかがこれを楽しめるかどうかを分ける気がします。
古い喫茶店を舞台にしてぜんぜん生活感のないまま不自由なく暮らしている姉弟たち。町に伝わる「いけにえ」の風習、特殊な毒蛸の存在、やたらに長女が固執するバルサン、手に手を取って逃げる使用人と男、本家の父親という設定など、ミステリーっぽさの断片を並べて見せているけれど、それを繋げたものがたりにする、という感じではなくて、ちょっとびっくりします。
長女を演じた異義田夏葉は、滅多に観られない真っ赤な口紅に上品な口調。あるいは旅行者を演じた前園あかりも可愛らしいふつうの大学生っぽい感じが、ちょっと新鮮。
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