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2011.03.15

速報→「未来永劫」年年有魚

2011.3.13 13:00

年年有魚、再演企画として2007年のオリジナル版と、2011年の改訂版を交互上演企画。アタシが見たのは2011年版です。95分。13日まで相鉄本多劇場。

四人姉妹の長女が自宅を開放して営む助産院。三女夫婦が出産を控えてここで寝泊まりしている。忙しさから口数の少ない四女が家事全般をこなしている。ある日、両親の七回忌にも姿を見せなかった次女が、親友の結婚式に出るために訪れる。

初演は拝見してないのですが、観たひとに聞くと、ほとんど別の物語になっているのだといいます。その友人がいうには、洗濯物の取り込みだけが共通、といってもいいぐらいだといいます。真偽はわかりませんが、女たちの暮らす日常の家事のなかから、洗濯物で取り出したのだとすると、食事のどこか高揚した感じとは違う淡々とした日常を描きたいのじゃないかと思ったりします。

見慣れた年年有魚の役者は一人だけ、の2011版、三女はことさらにコミカルに、四女はひときわ伏し目がちで静かに、助産助手は宝塚男役風と、かなり強くデフォルメされた描き方で、正直にいうと少々戸惑います。オリジナルとなる2007版を観ていればまた違う印象なのではないかという気もします。

結婚して妊娠までひと、婚約したけれど結婚していないひと、恋人はいるけれど結婚が見えない(不倫の雰囲気も)ひと、人を好きになったことがないひと、を四姉妹に。強く何かを主張するというのではなく、女性の断面をそろえて見せるコントラストの妙。

口数少ない四女の雰囲気が好きです。感情を排した口調なのだけれど、姉妹にはすこしばかり突っ込んでみたりというのはリアルな感じ。長女三女があまりにキャラクタを強く持っているのでその対比としても静の部分を背負っていることは印象を強くします。全体に地味に描かれた四姉妹の中でひときわ華やかな次女、アクセントとしても印象に残ります。

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