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2011.03.01

速報→「ドロシーの帰還」空想組曲

2011.2.26 19:00 空想組曲の新作。オズの魔法使い(プロジェクト杉田玄白)を下敷きに、クリエイターたちの物語を120分。27日までレッドシアター。

ダークファンタジーを描き続ける作家、救いのない人がばたばた死ぬ話をかいていたら、それをまねして殺人事件が起きた。でも、それの悲しさがわからない。父親に拒絶され、あえない。が、その物語を読んで救われる人もいて。

若い作家たち、それぞれの欠損や得意技を見つけたりしながら、そこに集まっている意味、居続ける意味。嫌われて叱咤激励をする意味。

若い作家たちの「トキワ荘」っぽい場所と、彼らがあこがれる20年選手の作家・ドロシーの物語。ダークファンタジーで世間からの強い糾弾を受けたけれど、なぜそうなったのか理解できないドロシー。糾弾が作家の深さを増した面はあっても、恋愛すらしたことがないまま、物語の中に閉塞するような作家の姿。

いっぽうの「作家の卵たち」は、集い高め合うばしょがあって、開かれているように見えます。心というものがどうしても理解できなかったり、仕上げることも、恋人と距離をとって仕事に打ち込むこともできない弱気だったり、あるいは自分の強みはテクニックだということはわかっていても、肝心の語るべき物語がなかったり。それぞれの若者たちの欠損、それを自覚するステップは、ちょっと眩しい感じすらします。

父親の元に戻りたい、という「オズの魔法使い」でのドロシーに物語は重なります。それを後押しするのは、自分にかつて勇気を与えてくれた読者の手紙の主が、目の前で賭だそうとしている若い作家だったというのはよく考えると直接の関係はない気もするのですが、物語の雰囲気というかある種のグルーブ感に巻き込まれたアタシは、その力強く家に戻る一歩を進めたドロシーに気持ちが揺れるのです。 小玉久仁子、久保貫太郎は得意技を封印。居続ける人々の静かなつながりをきちんと描き出します。井俣太良は圧巻の格好良さと色気。梅舟惟永の恋心が好き。川田希の一途さ。中田顕史郎の嘘を説得力でねじ伏せるちから。ファンタジーだけれど、しっかりと隅々まで存在感と説得力のあるものがたりを語りきる力は、俳優陣の隙のなさにもある気がします。正直に言えば、少々登場人物の数が多い気がしないでもありあませんが。

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