速報→「変な穴(男)」MU
2011.3.27 17:30
MUの3本立て公演。男女の二版あるうちの男版。90分。3演目を交互に3日までOFF OFFシアター。
なにをしているかはわからないが、高収入を得ている女。マンションの一室にドレーと呼ぶ男たちを囲っている。湯水のようにドレーたちに金を与え、どれだけくだらなく無駄に使えるかを競わせている。妻子を持つものもいて、ほかに働かなくても十分暮らしていける。マンションの一階にあるコンビニで働くかわいい女の子には同じコンビニで働く3号と呼ばれる男と、別の仕事もしている4号が恋心を抱いている。
MU常連、という感じではない見慣れない役者たち。荒唐無稽な設定を説得力というよりは、より芝居臭い作りものっぽさを全面に押し出した感じで正面突破。拘束されているわけではなくて、高収入と引き替えのノルマと罵倒という感じで、むしろ喜々としてそこに居るのです。自分の心にあるという「穴」を埋めてほしいと女は切実に訴えるのだけれど、それは明らかにされません。今時の人々、それなりの欠損感のようなものと、そこを埋めてほしいという切実な気持ちはあるのだろうけれど、じっさいのところ、そんなものはないんじゃないか、あるいはそれは埋められるものじゃないんじゃないか、なんてことを少々の苦笑とともに描き出しているという気がするのです。
あとからやってくる厚顔なドレーを演じた浜野隆之、この部屋の主を演じた渡辺磨乃の作りもの感が気楽な笑いのベースを支えます。コンビニ店員を演じた奥野亮子は男たちが夢中になっちゃう説得力と、裏の顔の落差が楽しい感じ。
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