速報→「さめるお湯」あひるなんちゃら
2011.2.14 15:00
あひるなんちゃらの新作。80分。14日までOFF OFFシアター。
発明家を名乗る男の家。大雪で帰れなくなった高校の同級生夫婦が卒業以来初めて訪れる。何のために出てきたかと聞くと、同窓会なのだといい。あるいは不思議なことが起きてしまった妹を連れて男が訪れたり。
いつもどおりといえばいつもどおりの、気楽に楽しめる会話、ずるずるに見えて緻密に作り込まれた間とテンポ。 突然三ツ目と不思議な能力だったり、ミカンの皮を絞って目に振りかける修行だったり、昼ご飯といってサッカーボールを買ってくる理不尽な妹だったり、久しぶりに泊まった高校の同級生の家でコトに及ぶ夫婦だったり、怒りの余り殺人に及ぼうと画策する女だったり。むちゃなキャラクタのオンパレード。
3D映画は片目だと観られないとか、第三の目だったらどうなるとか、あるいは野球拳をやってるのに二人が完全に全裸なのはおかしいとか、遺伝子レベルの労働拒否とか、絶妙な感じの突っ込みが楽しいのです。
劇場の特性もあってほとんどのシーンが3人程度で構成されていて、小さくて少しばかり妙な会話の積み重ねで見せるあひる節がめいっぱい。もっとも、3人の芝居の連鎖故におかしい感じが拡大・連鎖していくという類の面白さではなくて、微妙なおかしさの温度のお湯の中に浸かっているような不思議な脱力感があるのです。川村紗也を可愛らしさそのままに、あひるに取り込んじゃ強さ、異儀田夏葉の強靱なぼけ倒しが印象に残ります。
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