速報→「測量」タテヨコ企画
2010.12.5 15:00
タテヨコ企画の新作。三姉妹をめぐる温泉旅館のロビーでの物語、115分。5日まで笹塚ファクトリー。
温泉旅館の女将となった長女はサラリーマンの夫とも結婚し、母親が男と逃げ、天災で父親を亡くした後の温泉旅館をなんとか軌道にのせてきた。次女は家を飛び出しカメラマンとして活躍し始めたところ、三女は大学に通っている。ある日、家を出ている母親からの葉書が届き、「そろそろ戻る」という。東京に居る次女もオフを利用して戻ってきた日、大雨の夜。
その場所に居続け場所を守り続けてきたが、夫の転勤に心乱れる長女、この場所を大切に想いながらも奔放に生き仕事では成功をつかみかけているが恋愛という点では泥沼にはまっている次女、自分自身の人生を歩み始めようとしている三女という三姉妹の物語。この場所が嫌いというわけではないけれど、どこか「三人姉妹」の雰囲気だったり、あるいは「東京ノート」の雰囲気を感じるような、静かで隅々まで気を張ったものがたりの厚み。
温泉地で洪水を治める神と崇められる蛇の、子供を育てる悲しい民話を物語のバックグランドに。物語そのものに強く影響を与えるわけではないけれど、出ていったとしてもあるはずの、母親の想いのようなものを、母親自身を出ことなく物語の底に敷いているのです。ちょっとミステリアスというかオカルトっぽい感じの物語をぴりりと効かせて。
ものすごく影響を与えてる話ではないけれど、僧侶が弁当を食べながら、聞くとはなくほかの二人の話を聞いている、というシーン。何気ないけれど、ちょっといいなあとおもうのです。
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