速報→「mug couple」東京ネジ
2010.12.11 16:00
東京ネジのカフェ公演。本公演ではあまり扱わない「恋バナ」を核として二人の会話を数珠つなぎに60分。12日まで、十条、Gallery & Cafe FIND。
5歳の子供を抱えて離婚した女が一緒にブラジル旅行に行くという相手は従姉妹の女の元彼で。ブティックの店長になった女が酔って同僚の若い男の家に転がり込む。男の姉は子供を預けたまま東京の弟の部屋に来て四日も帰らない。カフェの店長と懇意にしている客の女、少し離れがたい気持ちもあるが店長は結婚の予定があって。女の彼氏は役者らしいがとことん仕事しないだめんずで、女の携帯電話をのぞき観て。。同僚の若い男の部屋に結局何度も訪れる店長の女はクリスマスの予定を尋ねて。だめんずの彼はカフェの店長とフットサルでいつの間にか意気投合していて。東京から戻る日にカフェを訪れた女、残してきた娘に電話をして。
十条駅から徒歩5分ぐらい、住宅地の中にあるおしゃれカフェの二階、小さな空間、二つのテーブルを囲むように観客、ワンドリンクを手に気楽に観られる感じ。二人の会話のシーンが中心に構成。
男女6人、すごく若いわけでもなかったりバツイチだったりする女たちと、若かったりダメだったりすてきだったする男たち3×3。はっきりとカップルとなっているのは一組だけ。恋する女と母の間、仕事と恋いの間、男二人の間で揺れ動く女たち。トレンディドラマというわけじゃないけれど、あまりに狭い人間関係のなかで下手すりゃドロドロなわけですが、そういう愛憎を声高に語るというよりは、三十代という年齢なりの、おんなのさまざまをアソート。
で、オジサンになってずいぶん経つのに、いや年齢とは関係なく、そういう三十代ぐらいの恋バナ芝居が好きなアタシなのです。そういう甘酸っぱさみたいなものもずいぶんご無沙汰な(泣)アタシですが、そういうキュンとする感じの芝居がどうにも好きでたまりません。
たとえば若い男と年上でおまけに上司の女との微妙な駆け引き感。そこを絶妙に落とすクリスマスの予定の下りのコミカルさが好き。たとえば元彼と海外旅行に行くという双子のようににている従姉妹とその男にたいする観秒な感じ。たとえば離婚して次の男という女友達に対する、スタートすらしてないという周回遅れ感。結婚を前にすこしばかりブルーな男と女の微妙なしかし近づかない駆け引き感こういう細かな、もしかしたらあったかもしれない恋の場面の小さなキュン、が凝縮した感じで楽しいのです。
東京ネジの三ヶ月連続カフェ公演の一本目として予定されていた公演。佐々木香与子、佐々木富貴子が次回野田地図へのアンサンブル出演が決まったため残りの二本は来年秋への持ち越しとの告知あり。大切に紡ぐものがたり、少しお預けだけけれど楽しみなのです。
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