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2010.12.27

速報→「こ こ ち  り」miel

2010.12.26 15:00

元東京オレンジの金崎が立ち上げたパフォーマンス。レインボーカラー7色をテーマに7人の作家の短編を依頼し、7人の役者で構成する77分、とか。27日までアトリエセンティオ。

日没の赤色が他の女の元にかえる男の背中に「赤く赤に」(赤澤ムック)
それは土曜の朝、君のひとこと。「オレンジみたい」(本田誠人)
美術館、写真を撮ろうとする男を警備員が制止する「黄色ってなんだろう(原題 ゴッホ)」(上田誠)
人間が森の中で死んだらそこから。「黄緑を摘んでみたら」(佐藤久)
男が友人を連れてくる。部屋にある大きな木を「吸血(木)」だという。そういえば同居している姉の姿が見えない。半年前に死んだのだという「緑の手触り」(ほさかよう)
すごくいい人って訳じゃない彼の、どうでもいい思い出をバックパック旅行先のベッドで死にそうになりながら思い出している「青いふたり」(加東航)
今夜いてくれるだけでいいの、紫で塗りつぶされるそのまえの「紫の滲む夜に」(上野友之)

舞台は白一色、役者もほぼ白(または少しの黒)のモノトーンの衣装。椅子と毛糸が時折でてくる以外はほぼ素舞台。ダンスっぽい動きを短編の間に挟みながら、テキストのある短編を挟む構成。どちらかというとリアルな会話というよりは、詩歌に近いようなリズムの言葉が多くて、物語を運ぶよりは、動きにあわせて言葉を乗せる、だったり、あるいは雰囲気のある二人の間に落ちる言葉を広い集めるような感じで、パフォーマンス寄りの仕上がり。

いわゆるダンスパフォーマンスっていうのには今一つ乗り切れないアタシです。本作、言葉が乗っているシーンが多く挟まれているというだけで、ずいぶんアタシには飲み込みやすくなっていて楽しいのです。反面、きっと身体のキレ、という意味では専門のダンサーたちのそれに比べると不利だという感は否めません。

反面、男女の話である「赤」「青」「紫」やある種のアブノーマルを見せる「緑」では、ダンス的な無機質さよりも、もっと泥臭い人間の動きという感じになっているおかげで、けっこう色っぽかったりしてアタシは好きなのです。

ふつうの会話により近い感じにみせる「緑〜」や「黄色〜」「青〜」がよりアタシには楽しめる感じ。「赤〜」の切なさ、「紫〜」の不思議に解け合うような感じも印象に。

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