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2010.11.21

速報→「月と牛の耳」渡辺源四郎商店

2010.11.19 19:30

作家畑澤聖悟が弘前劇場で上演した戯曲を東京デスロックの多田淳之介の演出で、渡辺源四郎商店との合同公演として。23日までアトリエグリーンパーク、そのあと、きらりふじみで上演。120分。

青森のターミナルケア施設。かつて武道家として名を馳せた男が入院している。病気で、大学生だった長女のところに恋人が結婚を申し込みにやってきた7年前の春の一日を毎日繰り返している。4人の子供たちは毎年、母親の命日である6月に集まり、その一日を演じている。7年前のままを演じることに無理を感じてきた子供たちは今年限りでやめることにした。

舞台奥の壁はタイル状に板。物語の中心には絡まないけれど、記憶のピースを象徴的に表しているよう。舞台はヘリのない畳が敷き詰められ道場のようになっています。

わりと情に訴える感じのウエットな物語。デスロック流のノイズを多く含む演出。ト書きをリーディングのように読み上げたり、結婚の申し込みをあたかも決闘のような対峙として描いたりと、一筋縄ではいかないとんがった演出はウエットさが勝る一種ベタな物語と組み合わせると、とんがりすぎず、不思議なバランスがあっておもしろい。

普段とは違うタイプの演出となるナベゲンの役者にはどことなく戸惑いを感じないことはないのだけれど、新しい一面になっているよう。

多田演出は肉体の疲れによる変化みたいなものを主眼に据えることも多いのだけれど、今作においては夏目慎也文字通り一人で背負っていて、ドンキホーテを演じた時につながるかっこよさすら感じさせます。

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