速報→「花街夜想曲(ノクターン)」新太屋プロデュース
2010.11.6 14:30
まつもと演劇祭のなかの一本。劇団の前回公演からのスピンアウトなのだそうです。55分。7日まで上土ふれあいホール。
色街で青衣を手に入れた花魁は松の位という最高位を手に入れることができる。今の松の位を手に入れたのは白波太夫。ある頃から、白波と関わりをもった客は鬼の仕業で人隠しにあう、という噂が立つ。白波を妬ましく思う花魁もいて。
江戸時代の和ものというよりは時代活劇の様相。ニヒルでハットをかぶる陰陽師崩れの探偵もどきがいたり、可愛らしくボケをかますドレス風和服の女の子が出てきたりと、スピード感のあるポップな舞台。どこかで観た雰囲気に似ているとおもったら、カーテンコールの拍子木で気がつきました、これ新感線な雰囲気。こういうエンタテインメントな路線の芝居は一歩間違うとえらく安っぽくなりがちで、それから逃れるために新感線はどんどん高額な舞台になっていってしまったのだけど、セットだけには頼らず、シンプルでポップに仕立てた和服風の仕上げでなかなか見せるエンタテインメント路線に仕上がっています。
鬼に魅せられてしまった欲深さから操られてしまう人々、そのダークフィールドに取り込まれずに凛と立つ女という姿が美しい。鈴音を演じた武井あずさはひとり現代的な衣装とボケまくりなところ張りつめた物語のテンションをゆるめ緩急をしっかり。白波を演じた太田理恵子は落ち着いた美しさで舞台をしっかりと支えます。取り込まれる旦那を演じた島津則雄は味わいがあって説得感があります。
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