速報→「東京アメリカ」範宙遊泳
2010.9.4 14:00
アタシは初見です。100分。7日までSTスポット。
劇団の稽古場らしい場所。昭和の香り漂う小学生の女の子と愛すべき家族たちのアニメによく似た物語の稽古。お姉ちゃんの彼氏は「木星人」を名乗るが、やがて地球は海王星人の侵略を受けて、なんて物語で。
確固たる理論も裏付けもないままイキオイで芝居をしている、というのは「朝日のような夕日をつれて」で語られる「小劇場病」の有名な台詞ですが、なんかそんな言葉を思い出す、あからさまな「小劇場っぽい稽古場」のようす。
劇団ってものを維持していく中、こだわりどころも実力もバラバラの役者たち。演出は演出で突然ミュージカル風を指示したり、テンション芝居だったりといきあたりばったり。キャリアはあるのに微妙な芝居をする客演らしい役者や、あきらかに役者によって態度のかわる演出、恋愛模様も慕う気持ちも見え隠れたりあからさまになったりと、重苦しい空気に支配されることもある稽古場、なんて空気がリアルなのか、アタシは知らないけれど、まあありそうな感じではあります。
浅川千絵は無茶ぶりな演出に食らいつくという役、ちょっと舌足らずに聞こえる台詞も小学生という劇中の役にはあっています。佐賀モトキは終盤で今居る場所のリアルに首をひねる重要な連結点、不思議な疎外感をきちんと感じさせます。竹中香子はおもねるような感じがまあ女性には不評そうな感じもしますが、登場の首輪含めてちょっともっていかれた感じ。福原冠は神経質でしかも少々先輩風、というのがリアルかどうかは知る由もありませんが、雰囲気は良くでています。
ネタバレかも
そういう劇団の内幕モノ、あるいはパロディ風味という体裁なのだけど、「その世界」で生きてる人々、つまり芝居をする人々の視点。「リアルなレーザービームで死に、生きる世界」それはひとときの夢かうつつか、彼ら自身すらも生活がどこかふわふわとしていて今一つリアルと感じられていないのではないか、と思わせるような不思議な感覚にとらわれます。
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