速報→「葬式クラス」恵比寿駅前バーP
2010.7.18 20:30
アタシは初めて訪れた劇場、恵比寿駅前バー。その初劇場プロデュース公演なのだそう。20日まで。普段とは違うらしい入り口側とカウンター、カウンター上のモニタも使った設定で途中入場は無理な85分。
中学の同級生たち、卒業後の7年で6人が死に、葬式が続く。いつしか、「恵比寿駅前バー」に寄る同級生たち。それからも隔年では葬式があって。
2002年には会社を解雇された同級生を悼む男はなぜか高価な注文を繰り返し。
2004年には冴えなかった地味グループの女子がキレイになっていて、でも幸せからは微妙に遠く酔いつぶれていて。
2006年には順風満帆におもわれたクラスのアイドルも、結婚したらしたで姑との問題などはあって。
2008年にはそれまで冷静だったバーテンダーが大泣きして、それには背景があって。
2010年にも、また集まることになって。
オカルトのように葬式の続く同級生。いつしか集まる場所ができて、定点観測のようになる時間の流れ。10年近い時間の流れに対してのケアよりは同級生ならば常に同じ時間にいるという感覚で、そういう意味ではリアルではありません。
中学生という純粋だった時間を共有していた同級生の何かの想いというモチーフ、たとえば高校や大学の頃のそれとは全く違う意味のある中学同級、そこに葬式という少々無茶な足かせが実はうまく機能している感じがします。
島田雅之は情けない男の表情をさせるとさすがに巧い。所属名称のはずれた鈴木麻美は喪服に始まりながらも幸せな感じで、結婚式風のドレスなど変化も、なかなかない「あばずれ」な感じも魅力なのです。
初めて入った劇場ですが、山の手事情社の水寄真弓が続けていた「プリズム」にも向くようなカウンターのあるわりと広いスペース。当日パンフによれば「音楽プロダクション」の小屋なのだといいます。いわゆるバンドが使うには狭すぎる感がありますが、パフォーマンスを前提にする飲食の空間というのはもっとあちこちにあっていい気がするのです。
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