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2010.06.07

速報→「SHIBAHAMA」快快(faifai)

2010.6.6 14:00

快快の新作は、有名な落語、芝浜をモチーフにしたイベント仕立ての90分。13日まで東京芸術劇場小ホール1。

酒のみで仕事をしない熊、起こす妻、サゲとなる「やめとこ、夢になっちゃいけない」を骨格のモチーフに。魚屋だからといいゲストパフォーマーに魚屋を呼び(6日昼)、寝てばかりだから気絶芸、起こすのだからといいスタンガン、働かないのだからといって「芝浜ゲーム」なるシューティング、ダメ人間だからといい芝居の人(6日昼は多田淳之介による目隠し演劇)、海だからビッグウェーブ、拾った大金だからといい一攫千金100円ジャンケンをイベント的にアソート。 東京と江戸は地続きだから今のメンバーが一日考えるフィールドワーク的発表、ダンスのように構成された芝浜などさまざま。

劇場全体を四方囲みの畳風にしつらえて、壁も四面ともスクリーンに仕立て。真ん中の舞台にはインスタレーション的なオブジェさまざまに置かれています。芝浜の骨格を使いながら、言葉やシチュエーションを拾いながら短い表現を集大成。全体はDJブースがあったりとクラブイベント的な仕立てにしていて90分を楽しむ感じ。

芝居や物語として期待するとそれは大きく肩すかしをくらいます。イベントっぽい仕立てだけれど、それならばむしろ彼らが得意なオールスタンディングのイベント仕立てとした方が「らしくて」いいように感じます。劇場を使って芝居と銘打つ以上は、そこに物語が欲しいな、と思ってしまうのです。

とはいえ、働かない、働きたくない呑んだくれという江戸時代の熊を合法ドラッグのニート的な仕立てにしたのはちょっと面白い。江戸と東京を繋げようと、フィールドワークと称して今の彼らの視点で芝浜のさまざまを語らせる手法も何かの萌芽を感じられて、全力で表現に向き合おうという心意気は頼もしい。アタシはどうしても物語を期待してしまうのだけど。

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