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2010.04.20

速報→「八百長デスマッチ/いきなりベッドシーン」柿喰う客

2010.4.18 14:00

柿喰う客の一人芝居再演と新作二人芝居を組み合わせた企画公演。フランス公演や次回予告の映像を挟みながら30+40分で全体では90分。18日までタイニイアリス。

小学校入学式の日、自分の後をついてくる足音はどこまでもついてくる。それは同級生の姿。互いに互角で、どこまでも好みも似ていて、怒られるのもなにもかも一緒で「八百長デスマッチ」
高校入学の日、胸躍らせてあらゆる部活とあらゆる委員に立候補し、セイシュンの高校ライフをめいっぱい楽しもうとする女子高生。なにもかも手に入れて順風満帆に思えたが、担任の教師はそれでもまだ青春の半分しか楽しんでいないという。そこから見えてくる青春ダークサイドに気づいてしまい「いきなりベッドシーン」

再演の「いきなり〜」の方は2年前の初演から、大阪の一人芝居フェスティバルなどを通して七味まゆ味が大事に育ててきた一本。初演のときの印象よりもより静かにダークサイドを強調する印象。よりダークに、静かに迫力を持つ領域になりつつあります。

初演となる「八百長〜」は、二人の声のユニゾンが心地よい序盤からスピード感よりは少しゆっくりとしたリズムの暖かさが見えてくる一本。互角な親友という得難い宝物を大事にする暖かくいい雰囲気の芝居ともいえてこの二本を比べると作家の立ち位置の変化のようなものを感じ取れておもしろいのです。 小学校でいやおうなく感じる「負ける」ということや、いつまでも友達と一緒というわけにはいかない、というある種の孤独の感覚も腑に落ちる感じ。芝居としてはこちらの方が今の柿の感じには近くて。テンション強めの部分では玉置玲央の強み、終盤の少しの哀愁を含んだ人間くささでは村上誠基の味に強みがあって、それぞれの役者の強みを感じさせられます。

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