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2010.04.12

速報→「ORGAN」elePHANTMoon

2010.4.11 14:30

elePHANTMoon、臓器移植を巡る提供者側と受容者側と名付けた2バージョン上演。アタシは受容側のみ。60分。18日までサンモールスタジオ。

毎年一回の恒例のバーベキューに集まる人々。事故で亡くなった兄の臓器を提供した家族が、臓器移植を受けた人々に課した条件で、年一回、必ず一同に集まること。何年かが経ち、それぞれに生活も変わってきて。

臓器を提供した兄のことに拘泥する妹。どうしても年に一回集まることを続けたい。結婚や仕事、それぞれの生活の変化は、一同に同じ日に集まることを難しくしている。それに聞き分けのない妹の姿といってしまうと、あれなんだけど、たとえばパン屋の「ジャムおじさん」への拘泥など、それぞれの地雷というかこだわりどころを主張するばかりでそのズレがどうにも埋まらない気持ち悪さ。 その結末はelePHANTMoonらしくあまり後味のよくないものだけど、ここまでいくとそれは漫画的ですらあって。

短いゆえに、妹の想いと周囲のズレという一点突破の勝負。物語の質感というか、全体の雰囲気は丁寧に組み立てられていて結構好きだったりします。妹にしてもそれぞれの受容者たちにしても短い時間の中でいい造形だと思うのです。それなのに終幕での一気の飛躍は、ほぼ妹の想いの暴走というしかないのだけれど、それを腑に落ちさせてほしい感じがします。

そういうズレがあるんだということを誇張して見せているのだと思います。この記憶の風化にどれほどの時間が経過しているのかとか、特定の一日にこだわり続けている理由のようなもの、逆に受容者側にしてもそのたった一日がいくら北海道でも仕事でも調整できないのはなぜなのかがいまひとつぴんとこない。だってきっと葬式なり法事ならくるでしょ、この人々の感じだと。「来たくない」理由があるとしか思えないのだけれどそれを見逃してしまったのか、提示されていないからか、さっぱり理解できる感じではないのです。

妹を演じた菊池佳南は人物を実に丁寧に作り上げていて物語の主軸を担うだけの力をみせます。

正直に言えばこれだけ短いものならば2バージョンを一つにまとめたコマで上演してほしいと思ったりもします。セットがもしかしたら大幅に違うのかもしれないけれど、ちょっとコマつぶしになってしまってもったいない。

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