速報→「ひみつのアッコちゃん」タンバリンプロデューサーズ
2010.2.14 18:00
去年、アタシ的にベスト級だった一本が別ユニットでの再演。物語の圧倒的な力はそのままにダー泣きなアタシです。14日までザムザ阿佐ヶ谷。110分。
三回にわたり制作された国民的アニメの実写版映画の主役オーディションで最後まで残った5人。最終選考は親に対しての面接をすることに。どんな家庭環境で育ったのかということを聞き取り決めたいという女性の監督は自主映画で評判になり抜擢された新進気鋭。だが、その一人が決められない。五人それぞれの親と話をしても、やはり選びかねていて。
去年の初演は知る人ぞしるという感じで、見た人はほ全員絶賛という仕上がり。じんのひろあきという作演の圧倒的な力は周知のことだけれど、その期待感にしっかりと応えるだけの力がありました。今作は演出を森さゆ里(文学座)に。演出が変わっても物語の企みや構造が圧倒的で、演出や役者の違いすら気にならないのです。物語には圧倒的な力があって、知っているのにダー泣きしてしまうアタシなのです。
中盤までの親それぞれの語り口それぞれだけでも一人芝居として見たいようなクオリティ。友達感覚、ステージママ、父親の想い、自分自身の想い、地元の人気者。などさまざまに。でも、親のそれぞれの視点の想いはそれぞれアタシに泣きポイント。ミュージカル好きだったという親自身の想いのシーンは物語の流れの中では異質な特異点で、初演では窪田あつこだけれど、もっと地味な感じにして演じきった鬼頭典子も新たな魅力に。
中盤以降が圧巻なのも変わらないのです。脚本家と監督の企んだ「12番目の物語」つまり「号泣するアッコちゃん」の物語の語りは圧巻。子供たちのイマを的確に捉え、鋭く描き出す確かな作家のちからに圧倒されるのです。(こうして書いてあるだけで涙があふれそうになります)。
どうでもいいけど、よくこれに目を付けてしっかりと作り上げたことは賞賛するのだけれど、芝居界隈でタンバリンと名乗るのはどうなんだろう。小劇場・中央線界隈には同じような名前の10年選手が居るのだけれど。当日パンフはカラーで美しい。役者の名前があるけれど役名の記載が一切ないあたりも、ちょっと違和感。どうもネットコンテンツの制作会社ということのよう。でも新しい流れってのは歓迎したい。
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