速報「富士見町アパートメント(Bプロ)」自転車キンクリートSTORE
2010.2.27 19:00
鈴木裕美の演出で4人の作家の書き下ろし。富士見町アパートメントという一室を舞台に。Bプロは鄭義信とマキノノゾミの作品を15分の休憩を挟んで160分。3月14日まで座・高円寺1。
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2010.2.27 19:00
鈴木裕美の演出で4人の作家の書き下ろし。富士見町アパートメントという一室を舞台に。Bプロは鄭義信とマキノノゾミの作品を15分の休憩を挟んで160分。3月14日まで座・高円寺1。
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2010.2.27 15:00
おかやまはじめのユニット、二回目の公演。アタシは初見です。120分。7日までBON BON。チラシにある平田侑也は降板し、おかやまはじめの単独脚本とクレジットされています。
遠い昔の昭和の東京、貧乏長屋。センセイと呼ばれるが無職で家に居る男。年の瀬、酒屋の掛け取りにもおびえるような日々。外出から戻った妻が取り出した包みには大金が入っていて。
ラッパ屋のおかやまはじめという、どちらかというとハートウォームな役柄が多い印象しか知らないあたしとしては、笑いよりも「貧乏の品格」のようなところに振った厳しい視線は、アタシには意外な感じも。昭和の初め、貧乏長屋という設定のためかどうか、あるいは語り口からか、落語な感じが全体を貫きます。
それぞれが陰を抱える貧乏長屋、見栄というより世間体での嘘の取り繕いと、のどから手がでるほどほしくてもそこに厳然と存在する意地ともいえる品格のないまぜ。太宰をモチーフらしいけれど、意地とか生き方の下手さ加減に重きをおいた印象。
金がないのは首がないのも同じといったのは西原理恵子だったか、金がなくとも笑顔の人々なんてことはさらさらなくて、少々のくすぐりをいれながらも、全体には深刻さの方が勝る感じで、聞けば聞くほど陰鬱になっちゃう感じすら。フラットな感じで人々を描く中盤までは、もりあがるでもなく、丁寧に描く感じではあるけれど、おなじところをぐるぐる回っている感じ。物語が動いた感じになるのはずいぶん遅く、なくなった金をめぐるあれこれのあたりから。その「品格」めいた意地の正体は結局最後まで語られないのだけれど、そういうかっこよさにどこかあこがれちゃう気持ちも、実はすごくよくわかったりもするけれど。猫を巡る物語自体は全体のバランスからするとはなれてしまっている感じも。
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25日夕方からアゴラ劇場で行われた「演劇公演の宣伝について考えるラウンドテーブル」とうてい出席できるような時間ではなかったのですが、PC画面の隅にちらちら見ながらtwitterの中継をみていました。(黒澤 世莉さんによる。まとめ)。そこには居ない人々のコメントも同じタイムライン上に残ると云うことには面白さと可能性を感じました。それは、実況担当者のスキルの高さに支えられていることは確実で、誰でもできるというわけではありませんが、繰り返していくことでいろんな人ができるようになってほしいのです。
テキストベースの強みは、後から見直すとき、他の人が見るときに実時間でなく短い時間で概観できるという一種の圧縮なのです。USTREAMやYouTube、PodCastの魅力はもちろんあるのだけれど、どうしてもコンテンツの実時間がとられるのは厳しい。そこに必要なのは「編集」というちからなのです。(編集ということではないけれど、ここに書いてある感覚が、アタシに近い。)。
見ている人がいる、どういうパッケージにしたら見て貰えるのだろう、という感覚が、大切なのだなぁというのはつまりエンゲキも一緒なのか。
隙あらば平日も芝居を入れたくなってしまう、あとすこし東京の生活。
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2010.2.23 19:30
金魚と名前のついた劇団が大阪から二つある今週。東京初見参の突劇金魚。24日まで、アゴラ劇場。100分。
家に帰った女子高生を待っていたのは、強盗の男だった。彼女には夢に向かってやらなきゃいけないことが沢山あるのだけれど、人から目立ってはいけない、努力を続けることが先に花開くと考えている。そう考えて目立たないようにしているのに、なんでみんな、邪魔するの。
芝居については、ネタバレに。
アタリの多い冬のサミットですが、今作の扱いはあまりではないかと思います。大阪で6ステージで評判もいい芝居を、平日のみたった3ステージ、しかも千秋楽が18時開演では、誰を呼びたいのか、さっぱりわかりません。(一昨日よんだ「シアター!」にその記述がありますが)
初日夜にはフェスティバルディレクター。慣れない主宰を守るためかどうか、ディレクターが中心に喋る構成。巧く回している感じではあるけれど、初めて出会う主宰の言葉をもっと聞きたいと思ったのは、先週末も同様でした。
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2010.2.20 19:30
劇団競泳水着の新作。懐かしいぐらいに(かつてどらま館でやっていたような)ミステリー。辻褄も物語もきちんと。110分。21日までシアターサンモール、前売りが早い段階で完売とか。それに見合う仕上がり。
事務所所属だけれど今一つ売れてない女優が昔のバイト友達と週刊誌のフリーライターに翌日会う約束をしたまま連絡がつかなくなった。
ここしばらくはいわゆる「トレンディードラマ」をベースにした芝居が続いた作家の久しぶりのミステリー仕立ての新作。恋を物語にちりばめつつも笑いはごく少なく、緻密に埋めていく感じは物語に入るのにアタシは少々手間取りますが、一度物語に入ってしまえば登場人物の名前もちゃんと覚えられる(人の名前を覚えるのが本当に苦手で役割でしか認識できないアタシには)実にすごいことだと思うのです。きっちりと組み立てられた物語と、繰り返しを多用して効果的な見せ方など盤石な感じの強度。
失踪した女優の背景が絶妙で、今一つ売れていない、という設定は大騒ぎにはならないし、本気で心配しているかしていないかという登場人物の嘘を巧く隠すのに効果を生んでいます。逆に言えば、いなくなったわりに本気で心配している風の人がだれ一人居ないように見えるというのも弱点と云えば弱点。
ネタバレかも。
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2010.2.20 14:00
五反田団の前田司郎と福島県立いわき総合高等学校の演劇系列の高校生たちの卒業公演を兼ねたプロジェクト公演。100分。21日までアトリエヘリコプター。
高校生たち。全長15kmというミラノなる巨大生物は茨城で寝ていたが起きていわきに向かっている。避難も始まりクラスの生徒は半分というころ。町を練り歩く仮装行列の準備の日々だが、オンナノコたちは恋バナに夢中で。
男二人、女八人の構成。五反田団のテイストといえば確かにそうだけど、恋バナ感覚の明るいカラカラとした笑い声にあふれる舞台は、「ふつうの高校生」の感覚にあふれた感じで、男側のモテない中二感覚や、夢と現を行き来する女性たちの芝居とも違う感じがします。
正直にいえば、ごく小さな劇場なのに場を区切ろうとしたことが災いして、メインとなる部室風の場所全体が客席から遠いのが残念といえば残念。もっと近くでのぞき込むように見たい感じがしますが、それは単に舞台の距離というよりは、構成の仕方次第という感じがします。
バレバレだけど隠れてつきあっている二人のなんでバラすかな、だっていいじゃん的な些細な口げんかとか、あるいは別の男が勢い余って告白するはいいけれどその中途半端な詰めの甘さとか、高校生の甘酸っぱさがそこかしこに仕掛けられていて見ていて気持ちよく、暖かな感じでふわふわとした感じに気持ちをゆだねるのです。
化石とか何とか云ってるのは「三千年前」じゃなくて「三千万年前」じゃないかという野暮なつっこみはしないのがいいのでしょう。最初の台詞だけは三千万年前、と云ってるので無問題だというのはもちろんアリ。 それぞれにきちんと見せ場を書き込みつつ、総花的にならないというのは卒業公演という側面を考えれば重要なことなのだけど、そこは抜かりなくきちんと。
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2010.2.19 19:30
乗田夏子、藤本一喜(ex.弘前劇場)、鳴海まりか、山田百次の旗揚げ公演はほぼ全編津軽弁の強烈さ。初日は実質100分。21日までアゴラ劇場、そのあと青森。
朝ご飯のおかずも味噌汁もしょっぱいと文句を付ける姑。嫁は押し入れに引きこもっているが、ご飯作ったりはしている。にぎやかな家、近所の子供が来たりもする。出戻りの小姑は娘をつれていて一緒に遊ばせたり。ある日、その家に変化が訪れる。家を買うとか、さまざまなこと。
角材を組み合わせたようなごくごくラフなセット。初日のあとのトークショーによれば、男一人しか劇団にはいないので、装置をなるべく楽に運ぶための工夫なのだと云います。角材の真ん中に蝶番をつけたりして、引っ越し楽々パックで運べるようになっているのです。<./O>
山田百次の津軽弁のすごさは織り込み済みですが、それを超える藤本一喜の姑が圧巻。ことばがわからなくても、雰囲気でよくわかる感じが楽しい。正直にいえば、物語という観点でみると、荒削りな感じは否めません。着地点があまり見えないまま60分画過ぎている感じはあるのですが、ああなるほどこういう物語か、という腑に落ちる感じ。
小学生の二人がやりとりするシーンが好きです。お姉ちゃんが我慢を強いられながらも、遊んであげる、やさしくしてあげるということを半泣きでやるのがちょっと面白い。演じた三上晴佳は当然小学生ということはありません。が、そう見えてしまうのはちょっと凄い。
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壮行会的な呑み会が増える昨今。 引き継ぎしていただける方に出張していただいて、話し合って、少し引き継いで、夜はご飯(アルコール付き)。あるいは次の仕事を見つけた人に誘って貰って呑み会はものすごく久しぶりの人がたくさん。呼んで貰えること、ホントに嬉しい。感謝なのです。
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2010.2.14 18:00
去年、アタシ的にベスト級だった一本が別ユニットでの再演。物語の圧倒的な力はそのままにダー泣きなアタシです。14日までザムザ阿佐ヶ谷。110分。
三回にわたり制作された国民的アニメの実写版映画の主役オーディションで最後まで残った5人。最終選考は親に対しての面接をすることに。どんな家庭環境で育ったのかということを聞き取り決めたいという女性の監督は自主映画で評判になり抜擢された新進気鋭。だが、その一人が決められない。五人それぞれの親と話をしても、やはり選びかねていて。
去年の初演は知る人ぞしるという感じで、見た人はほ全員絶賛という仕上がり。じんのひろあきという作演の圧倒的な力は周知のことだけれど、その期待感にしっかりと応えるだけの力がありました。今作は演出を森さゆ里(文学座)に。演出が変わっても物語の企みや構造が圧倒的で、演出や役者の違いすら気にならないのです。物語には圧倒的な力があって、知っているのにダー泣きしてしまうアタシなのです。
中盤までの親それぞれの語り口それぞれだけでも一人芝居として見たいようなクオリティ。友達感覚、ステージママ、父親の想い、自分自身の想い、地元の人気者。などさまざまに。でも、親のそれぞれの視点の想いはそれぞれアタシに泣きポイント。ミュージカル好きだったという親自身の想いのシーンは物語の流れの中では異質な特異点で、初演では窪田あつこだけれど、もっと地味な感じにして演じきった鬼頭典子も新たな魅力に。
中盤以降が圧巻なのも変わらないのです。脚本家と監督の企んだ「12番目の物語」つまり「号泣するアッコちゃん」の物語の語りは圧巻。子供たちのイマを的確に捉え、鋭く描き出す確かな作家のちからに圧倒されるのです。(こうして書いてあるだけで涙があふれそうになります)。
どうでもいいけど、よくこれに目を付けてしっかりと作り上げたことは賞賛するのだけれど、芝居界隈でタンバリンと名乗るのはどうなんだろう。小劇場・中央線界隈には同じような名前の10年選手が居るのだけれど。当日パンフはカラーで美しい。役者の名前があるけれど役名の記載が一切ないあたりも、ちょっと違和感。どうもネットコンテンツの制作会社ということのよう。でも新しい流れってのは歓迎したい。
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2010.2.14 14:00
松尾貴史とG2のユニット、AGAPE STOREの12年目にしての最終公演。120分。21日までスペースゼロ、そのあと福岡、大阪、仙台、新潟。
人気子供番組のショーの全国ツアー。ホテルに泊まる一行。歌のお兄さん、お姉さん、人形師、体操のお兄さんが プロデューサはキャストの降板を告げ険悪な雰囲気になったところで、人気着ぐるみの役者が刺されたと連絡が入る。
アガペらしい賑やかさ、達者な役者たち。久しぶりにみたけれど、楽しませるということが行き届いた安心できる舞台。値段は少々張るけれど、物語も役者も堪能できるのです。
少人数で仕事を続けてやっていれば出てくるような鬱積する細かな不満を上手に描き出す感じ。上昇志向、無力感、精一杯、年輪などさまざまに色づけされたキャラクタと役者のシンクロ度合いが高くて楽しいのです。そのチームの外側としてのポジションを置くのもうまい。
人間関係を鋭く描いていたりもするし、ちょっとばかりの謎解きっぽさもあるけれど基本は何も残らないエンタテインメント。 松尾貴史の怪演度合いは少な目でむしろ年齢なりの落ち着いた感じがかっこいい。片桐仁のダメキャラは珍しい感じ、新谷真弓の眼福に釘付けなおやじなアタシだけれど奥行きもちゃんと。岩井秀人の自己保身から犯人探しをやるあたりの突っ走り具合は彼らしいキャラクタが物語にきちんとはまりこむ感じ。 歌のお姉さんを演じた吉本菜穂子の純朴さから上昇志向キャラの一粒で二度おいしく楽しめます。歌のお姉さんなら当然あるべき歌うシーンがないのもご愛敬。久ケ沢徹もめんどくささとまっすぐさが同居していて楽しい。
まあ、この手の公演でありがちな、キャスト表が無料では手に入らないけち臭さはこの少人数だし、チラシみなさいということかもしれません。有料のパンフはけっこう読みごたえがあって楽しめます。
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2010.2.13 19:00
空想組曲の新作。ネバーランドに迷い込んだ女の子と、空を飛びたいと思う人々とピーターパンの物語はかっちり。125分。ザ・ポケット。
ウエンディが目覚めると、そこはネバーランドだった。童話「ピーターパン」に出てくる登場人物たちがそこにはいる。ウエンディは空を飛びたいと願っていて、ピーターパンに頼む。ネバーランドの住人たちはみな空を飛びたいと思っている。が、少年が近づいてきて飛びたい子供たちの気持ちを萎えさせるようなことをする。
キャラクタはともかく、アタシは知ってるようで知らないピーターパン。全体の上演時間はもう少し短くあってほしいと思うものの、序盤でそれをコンパクトに説明するのは理解を深める助けになっていて、助かります。小劇場の巧者そろいのこの座組でファミリーミュージカルのような体裁が楽しいのは小劇場好きなアタシだからですが。
幸せいっぱいで飛びたいおもっているはずのネバーランドの子供たち。そこかしこに見えるほころび。それの対立軸として「飛びたくない、飛ばないことを善とする」対抗勢力の構図が明らかになっていく中盤以降はダークファンタジーっぽさも山盛りで物語に引き込まれるのです。
「飛びたい」は特別な何かを得られる奇跡や、鬱屈する今を投げ出して、ここでないどこかに逃げ込みたいという気持ちの具現。その一つ一つを諦めたり潰したりということは、ある種、大人の階段をのぼるということなのだけど、その気持ちの揺れを丁寧に描いていくのです。
ピーターパンの物語と、17歳というキーワード正直にいうと少々ギャップがある感じではあります。それは水泳教室の嘘のシーンなどで感じます。それは中学生だろう、と。でも、たとえば 恋しい気持ちはあっても踏み出せないままだったり、美術部のたった一人の友人との喧嘩などは年齢によくあっている感じ。 水泳や恋のシーンでの「奇跡」を期待する気持ちとそれが起きないことの落胆だったりも実に見事に気持ちにしみこみます。
ティンカーベルを演じた武藤晃子は出落ち感から年かさの落ち着きまでを幅広くきちんと。小玉久仁子のねじ伏せるように笑いをとる力の圧巻。中田顕史郎のマンガのようなおもしろさは楽しい。西内裕美の降板によって書き換えられ主演となった清水那保はその期待をヒロインとしてきっちり。
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2010.2.13 15:00
reset-Nの新作。「これがreset-N」という主宰の言葉も心強い105分。14日までスズナリ。
サッカーの日本代表の試合の観客の小競り合いから始まった外国人排斥の運動は組織化こそされていないが「青」を名乗り、どんどん暴力的な方向に向かう。最初に張り紙であおり始めた男二人は今や若者たちに神格化されてすら居るが、本人たちは実際の暴力は起こしておらずその進展には戸惑っている。
外国人の排斥、日本人との軋轢は小劇場ではわりと描かれがちな題材。排斥を声高に主張する、というのはネタ以外ではそう簡単にはお目にかかれませんから、現実を描いたり収束の理想を描いたりというある程度のベクトルの感じはどれを観ても似ていて、しかも現実と理想のギャップに愕然とするわけで、キャッチーなわりには取り込むのは難しい題材だという気がします。スタイリッシュに追いこんだreset-Nの描き出したそれは、「理想」に対するある種の青臭さと現実のギャップを、一人の男を物語の要として描くことでバランスのいい、しかし苦さもちゃんと持った物語にしあがっています。
ネタバレ
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物件探しに行ってきました。街に何泊かして歩き回りながら街になじむ、という感覚は大切だなと思います。すこし散歩気分で空き時間を埋めたりして。そういうときに愛用するのがポケットラジオです。FMもいいけど、AM放送の午後から夕方にかけてが好きです。
東京にいるときはTBS、文化、NHKが好きです。今圧倒的に好みなのはTBS。松本のAM民放はSBCのみ。長野市までいけば新潟の放送が聴けたりするようですが、なかなか厳しい。
土地のAMを聴く楽しさはもちろんあるけれど、聴ける物ならキラキラや日曜天国、ラジオなんですけど、なんてものが聴きたいなとも。実家あたりで録音していればいいんでしょうが。
大手民放ラジオ13社、ネット同時放送解禁へなんて記事や、 TBSラジオ、PSP/ウォークマンにも対応した有料音声配信なんて記事も気になります。
芝居の視点でいえば、USTEAMをやる人も出てきて面白い。
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2010.2.7 17:00
改装しているパルコ劇場で初演( 1, 2 )だった「なにわバタフライ」の改訂再演はもっとミニマルな方向に。小さな劇場が効果的28日までシアタートラム。100分弱。
初演に比べて小さな劇場、戸田恵子がでてきて挨拶して、風呂敷を広げて客をいじりつつの序盤。どこまでがアドリブどこまでが演出家はわからないけれど、戸田恵子の魅力が存分なのは変わらず。初演の時は四角い照明を使って相手を表現していたりしたれど、額を使って男たちを表現するのは楽しさ。
間に休憩を挟みながらの三部構成。一人語りのさまざまなバリエーション。客への素の語り口も楽しい。
初日時点では、たぶん照明の機材、四角い照射範囲を狭めたり広げたりする時のサーボモータの音がちょっと耳に触る。
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予告をまったくしないままに迎えた週末。すでにみちゃった「むっちりみえっぱり」「モノフォニックオーケストラ」。明日は一本だけ、「なにわバタフライN.V.」は今もってる最後の前売り券。怖くて萎えないものなぁ、今のアタシは。
移転を前にして、出張にからめて住処を探す旅。松本市内に住むか、安曇野市内に住むかをまだ迷いつつ、不動産を巡ります。車は好きじゃないし、自転車でなんとかしないといけないけれど、雪が降るとねえ。10年前に比べたらものすごく雪は減ってるんですが。
ということを、つらつらおもいつつ、家に戻ってきたら、USTREAMで芝居畑としては多分はじめての60分中継。TBSのトークラジオLifeっぽい感じのダラダラ感が楽しい。twitter連携もできるし、Skypeも中継に使えるとか、いろいろ。地方に行っても、芝居界隈の味わいを、味わえるかしらん。
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2010.2.6 19:30
箱庭円舞曲の役者、須貝英の立ち上げたユニットの旗揚げ公演。11日までSTスポット。110分。
十年前に起きた飛行機事故で姉を失った弟。姉の夫は生存しているが、姉の遺体はいままで見つかっていない。十年目、姉の遺体を現場に葬ったのは夫である自分だと弟に告白する。
白い壁のSTスポットに燃え端のある木の造形を吊っていて。下には枯れ葉を敷き詰めて。
アタシの世代だと大学受験のころ(代ゼミで夏期講習受けていたら先生がいつまでも来なくて、来た第一声がテレビで飛行機事故の中継をみてたから、だった。忘れもしない寺田文行先生でしたが)の御巣鷹山を借景にしたような物語の背景。いつまでも見つからない遺体、探す人々、偶然居合わせる人々。
たったひとつのワン・アイディアで押し切る方法は数々ありますが、今作は正攻法、まじめに物語に向き合おうとした印象。賑やかさや物語の技巧よりは、ストレートに想いの物語。正直に言えば広げた風呂敷を回収していない人物が居たり、引っ張り回した物語の着地点に苦労している感じもします。
もう一つの問題点は、STスポットという劇場の狭さに起因します。森の中とはいえ、壁があるはずのない空間で、壁を前提にして寄りかかったり、キワを歩くようなかんじがあったりとして空間と物語に齟齬がある感じがします。
とはいえ、物語の骨格は結構好きだったりします。基本的には夫と妻とその弟という三人の物語。それだけで語ればもっとごく短いけれど強度のある物語。結果として人物を増やすことになっているのがあまり効果的でなくなっていると思うのです。
物語やら構造やらを別にすれば、役者の魅力はきちんと。玉置玲央のまっすぐな弟、清水穂奈美の第三者の視点としての位置の強さ、大石憲・伊藤一将の笑わせ具合、浅野千鶴の浮き具合。そうなのです、たとえば浅野千鶴演じる女優は物語の構造にはまることがなく、伊藤一将演じる霊能力者は物語の特異点の解決のためだったりと。
初めて書いた本、というわけではなさそうですが、手慣れた作家とは当然意味が違います。あと何本か、彼の物語を観たい、聴きたいと思うのです。
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2010.02.06 15:00
むっちりみえっぱりの「別枠」としての企画公演だけれど、おないっぱいにむっちり印の100分。7日までアトリエヘリコプター。
男の部屋に遊びに来た友人の女。互いに踏み込めないけれど悪からず思っているという二人の会話はやがて「はてしない物語」
付録付き雑誌の企画会議。互いに勝手な企画を出していて落ち着く気配はなく、煮詰まった「会議」。
踊りの練習に今日集まったのは男女一名ずつ、男はそれを意識していて「Dear アゴスティーニ」。
別の踊りの練習、お披露目直前で練習にも力が入るが、ちょっとした意図の勘違いがあって「千手観音」。
ジャム漬けになった建築家を巡る愛憎劇、という演劇公演、そのカーテンコールの練習で見えてくる演出家と劇団員たちの関係「劇団シーフード第67回公演「オーマイビルディング!」」。
世間に認められた演出家のインタビュー番組はどうにもかみ合わない「トップランナー」。
一人の男の部屋に集まる友人の男たちは落ちつかない。友達の女性たちがここに遊びに来るのだ「若者たち」
単語や人物がゆるやかに繋がりながら物語の上では繋がらない7本オムニバスは 笑いと絶妙の観察眼が身の上のむっちり節が全開で濃密。あたしの周囲の観劇おやじたちが変わらぬ彼女たちの確かな力に通い続けて10年は経ってる気がします。今作、別枠といいながら、エッセンスの濃さは今まで以上、というかじで気楽に楽しめるのです。
初出後、思い直して以下ネタバレかも、に。
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2010.2.3 19:30
スタイリッシュなチラシ・ポスターが目を引くMU。作家に大きな影響を与えたという99年作品の (1,2)をリスペクト再演60分と、00年代(らしい)の作家の作品の圧縮リメイク(らしい)60分。14日までOFF OFFシアター。男MIX・女MIX、男女/マダムMIXという3バージョン。アタシが観たのはオリジナルに近いらしいAバージョン。
ビルの五階に集う男たちはそれぞれナルシストで、ガラス張りの窓の外に向かって、自分をアピールしているようなサークル。ある日、下の路地をピンポンダッシュなど悪行の限りを尽くした男がなぜか軟禁されていて「ゴージャスな雰囲気」
親の遺産が転がり込み、今までの生活を捨てて、男娼を買う女(Aバージョン)。めんどくさい恋のプロセスよりも、セックスを漁る。金持ちの秘密の会合で噂されるという"ストレスで発狂して死んでしまう青い鳥"を探せと女友達にも命じていて。「めんどくさい人」。
「ゴージャス〜」全体に優しい雰囲気、でも淡々と進み起伏の少ない絶対王様という劇団自体が、アタシは不得意だったのでした。絶対王様の役者ならその緩さ度合い込みにしてたのしめたかもしれませんが、ちょっと違う感じ仕上がり。 優しい人だけがでてくる印象の王様テイストは変わらず。自殺をほのめかすノートをみつけると、全力でその自殺を阻止しようと、予告の時刻の行動を狂わせるということに終始するのです。
「めんどくさい〜」も物語としてはものすごく荒削り。男娼を買ってる金持ちの女と、買ってる男娼が劇団の俳優だというアンバランスは若かった頃の作家のアンバランスさ加減、かと勝手に思ったりします。秋澤弥里の色っぽい見た目と言葉のあけすけさが実に楽しくて。
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2010.02.02 19:30
休止期間に入ったダルカラの谷賢一の作演による企画公演。「当て書き」に対立する言葉か、な「当てられ書き」105分。平日のみ4日までタイニイアリス。CoRichには夜完売、とありますが、蔵せ記されているようなので劇団か劇場に問い合わせを。
行き詰まり、自殺を考えた女のところに降りてきた宇宙人。不幸という概念がなく、地球にきて不幸という概念を獲得するために不幸な人々をサンプリングし、そこから不幸を抜いて観察しようとする。
役者がそれぞれ勝手に出してきた役を使って物語を組み立てるいう趣向。寄席で行われる三題噺は、単語三つから即興で組み立てますが、十の役柄から一本の90分強の物語、役者も稽古もあるという趣向。「宇宙人」という特異点を使えばあとはどうにでもなるよなぁとは思うものの、「目的のためなら手段を選ばない女」だったり「ヒロイン」果ては「妹」なんてバラバラなお題を組み立てる壮絶さはあります。
物語を味わうという感じではなく、ネタやギャグを詰め込み、役者を揃えてお祭りにする趣向ですから、物語どうこうを云うのは野暮というもの。それでも、正直にいえば、これだけの役者、作演をそろえていても、初日時点ではかみ合っていない感じも随所に残ります。
膨大なさまざまを詰め込んでいる感じはちょっと面白い。微妙なネタも一杯。 たとえば序盤、腹にポケットの宇宙人が片言の日本語から蒟蒻を口にしたら流暢とか、 もうどうでもいいネタも沢山。
勝手に補完して読んでいく楽しさ。それぞれの台詞の孤独とおかしさを味わっていくと、断片の向こう側に作家が見えてくる感じ。どれだけ幸せだと思っていても、どれだけ楽しくても、その向こう側にある孤独を自覚する感覚はアタシの今の気持ちにはまります。
なるほど、若い作家の描く物語はごくちいさな世界でそこで吠え不満をぶちまけながらも、そこの世界に収まっていくひとの話。それは宇宙人の「幸せインプラント」ということになっているけれど、歳をとれば、誰にも改造されなくても、そうなっていくのです。時間軸への絶望だということ、かしらん。
あるいは、ある種の思考停止をすることで目の前の不幸を目隠しし、幸せだと思い込むとか、その先にあるセクトのあからさまな行き止まり感。ストリートで「生きている」人に対する優しい視線。今の街で起きていることを切り取ってみせる感じは作家の力。酔っぱらいながらそういうことを脳内でリフレインすれば味わいも出てきますが、芝居を観ている最中、少なくともアタシの観た初日では、 物語も構造も成立にたどり着けている感じではありません。一本の物語にはならず、やっとこさ物語を二つに集約。ツノがつかない二人のうち、終幕の一人、そのポジティブさに泣きそうになるアタシ。もう一人はほったらかしなのだけど。
鈴木麻美は序盤のメガネ、中盤の妹、終盤の演説とファンとしては楽しさ盛りだくさん。妹といいながら指導するキャラというのはご愛敬だけど持ち味。ポジティブなロックンローラーを演じた山本真由美は役まわりからか彼女のキャラからかブレずに安心。狂言回しとしての宇宙人を演じた萱怜子の楽しさ。
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