速報→「残念なお知らせ」AGAPE STORE
2010.2.14 14:00
松尾貴史とG2のユニット、AGAPE STOREの12年目にしての最終公演。120分。21日までスペースゼロ、そのあと福岡、大阪、仙台、新潟。
人気子供番組のショーの全国ツアー。ホテルに泊まる一行。歌のお兄さん、お姉さん、人形師、体操のお兄さんが プロデューサはキャストの降板を告げ険悪な雰囲気になったところで、人気着ぐるみの役者が刺されたと連絡が入る。
アガペらしい賑やかさ、達者な役者たち。久しぶりにみたけれど、楽しませるということが行き届いた安心できる舞台。値段は少々張るけれど、物語も役者も堪能できるのです。
少人数で仕事を続けてやっていれば出てくるような鬱積する細かな不満を上手に描き出す感じ。上昇志向、無力感、精一杯、年輪などさまざまに色づけされたキャラクタと役者のシンクロ度合いが高くて楽しいのです。そのチームの外側としてのポジションを置くのもうまい。
人間関係を鋭く描いていたりもするし、ちょっとばかりの謎解きっぽさもあるけれど基本は何も残らないエンタテインメント。 松尾貴史の怪演度合いは少な目でむしろ年齢なりの落ち着いた感じがかっこいい。片桐仁のダメキャラは珍しい感じ、新谷真弓の眼福に釘付けなおやじなアタシだけれど奥行きもちゃんと。岩井秀人の自己保身から犯人探しをやるあたりの突っ走り具合は彼らしいキャラクタが物語にきちんとはまりこむ感じ。 歌のお姉さんを演じた吉本菜穂子の純朴さから上昇志向キャラの一粒で二度おいしく楽しめます。歌のお姉さんなら当然あるべき歌うシーンがないのもご愛敬。久ケ沢徹もめんどくささとまっすぐさが同居していて楽しい。
まあ、この手の公演でありがちな、キャスト表が無料では手に入らないけち臭さはこの少人数だし、チラシみなさいということかもしれません。有料のパンフはけっこう読みごたえがあって楽しめます。
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