速報→「3000年前のかっこいいダンゴムシ」五反田団といわきから来た高校生(福島県立いわき総合高等学校)
2010.2.20 14:00
五反田団の前田司郎と福島県立いわき総合高等学校の演劇系列の高校生たちの卒業公演を兼ねたプロジェクト公演。100分。21日までアトリエヘリコプター。
高校生たち。全長15kmというミラノなる巨大生物は茨城で寝ていたが起きていわきに向かっている。避難も始まりクラスの生徒は半分というころ。町を練り歩く仮装行列の準備の日々だが、オンナノコたちは恋バナに夢中で。
男二人、女八人の構成。五反田団のテイストといえば確かにそうだけど、恋バナ感覚の明るいカラカラとした笑い声にあふれる舞台は、「ふつうの高校生」の感覚にあふれた感じで、男側のモテない中二感覚や、夢と現を行き来する女性たちの芝居とも違う感じがします。
正直にいえば、ごく小さな劇場なのに場を区切ろうとしたことが災いして、メインとなる部室風の場所全体が客席から遠いのが残念といえば残念。もっと近くでのぞき込むように見たい感じがしますが、それは単に舞台の距離というよりは、構成の仕方次第という感じがします。
バレバレだけど隠れてつきあっている二人のなんでバラすかな、だっていいじゃん的な些細な口げんかとか、あるいは別の男が勢い余って告白するはいいけれどその中途半端な詰めの甘さとか、高校生の甘酸っぱさがそこかしこに仕掛けられていて見ていて気持ちよく、暖かな感じでふわふわとした感じに気持ちをゆだねるのです。
化石とか何とか云ってるのは「三千年前」じゃなくて「三千万年前」じゃないかという野暮なつっこみはしないのがいいのでしょう。最初の台詞だけは三千万年前、と云ってるので無問題だというのはもちろんアリ。 それぞれにきちんと見せ場を書き込みつつ、総花的にならないというのは卒業公演という側面を考えれば重要なことなのだけど、そこは抜かりなくきちんと。
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