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2010.01.18

速報「EKKKYO-!」冨士山アネット

2010.1.17 18:00

始めてみるEKKYO-!。120分弱。17日まで東京芸術劇場小ホール1。開演前のロビーでは、EKKYO-!デスロックのロミオとジュリエットリーディング。

「ライン京急」。街の会話を切り取ってみせる感じ。ストリートな会話に乗り切れるかどうかがポイントだけれど、まあ楽しめる感じ。いわゆるチェルフィッチュ口調を全体に使うのだけれど、もはやスタンダードを通り越して懐かしさすら感じるのは、チェルフィッチュをアタシが最近観てないからか。17日夜だけのお楽しみ、松村翔子のはじけっぷりも楽しい。

「ままごと」。三人の女性、ほぼ三人二役で、あゆみちゃんを追いかける友達の女の子の図。追いかけて話している場面を描いた紙をぐるりとループにして繋げたようにして見せる面白さ。手法の面白さはあるけれど、それにおぼれることなく切なさをもつ物語をきっちり描いているところがきちんと演劇で、今回のラインナップの中では圧倒的にアタシの好みです。あゆみ初演を見られなかったアタシにには、これを見た至福。

「カステーヤ」。字幕だけ、語りかけ調で演劇が始まります、といっても誰も出てこない、「We are the world」を延々流し、字幕で遊ぶという趣向。実験が身の上ということはわかっているし、それに踊る阿呆する気持ちがないわけではないけれど、どうしても今作のようなものをわかったふりして絶賛する気にはなれないのです。なんていうんだろう、わかっている風の観客の勘違いに甘えすぎているというか。作家が確かな力を持っているのはわかるだけに、腹立たしい気持ちにすらなります。実験は実験室でやるべきで、劇場とか舞台でやることじゃない、ということか。

「モモンガコンプレックス」。さまざまな拍手から始まり、ダンス。「元気な演劇風」「静かな演劇風」「オペラ風」などさまざまな拍手を見せるコミカルな感じ処は結構好き。ダンスは迫力あるけれど、あたしはコミカルな部分の方をとりたい。

「岡崎藝術座」。地球の滅亡を防ぐために移住する星を探しに旅だった男女の宇宙飛行士3名。ミッションは失敗し地球に帰還する間、男女は退廃的なセックスを繰り返している。地球が近づいてきて着水するが。コンサート風にたてたマイクでリーディング風の仕上がり。クスリと笑う感があることはあるんだけど、物語の力という感じにはなっていなくて惜しい感じ。

「冨士山アネット」。喪服の家族たちの物語。鏡の前で取り合う兄弟とか面白い感じではあります。

全体としてみると、お芸術な感じが強くて、物語を求めたいアタシには少々物足りない、芝居からは遠い物がおおい印象なのでアタシにはちょっと厳しい感じです。

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