速報→「すこやか息子」柿喰う客
2009.12.26 13:00
柿食う客×三重県文化会館のコラボレーション、50分。27日まで王子小劇場。各回にこれ以外にトークショーが設定されています。
子供(息子)が生まれ、父・母・姉たち、家族。祖父母たち。成長していき、祖父母が死に、息子も成長し。
三重の劇場でオーディションで集められた役者たちと二週間で作り上げたのだといいます。ひたすら動き続け、「スポーツ演劇」と名乗ります。 無機質で抑揚を無くし、淡々と語る語り口自体は今までに似ていますが、せりふの数は今までよりは格段に少なく、それも関係の事実を描写したり、まるでRPGのコマンドメニューのよう。 柿の持ち味である「薄っぺらな言葉を大量に積み重ねて人物の奥行きを描く」という感じからは離れて、あえてステロタイプな家族像を最初から観客と共有している前提で土台とし、その上に僅かな機微のようなものを乗せている感じ。
トークショーなどで「役者が健康になるために」と作演は嘯きますが、それだけが目的とは思えません。おそらくは訓練された役者ばかりではないだろう中で短期間に仕上げる手法の一つとして使っている感じ。 エアロビクス風のリズムと振り付けをベースにしてリズムに乗せて淡々と(よくある)家族の関係と、その時間の推移を追っていく構成は、正直にいえば、同じようにリズムで全体を貫きながら家族や宇宙をスタイリッシュ描いた「わが星」の後ではスタイリッシュさに欠けて分が悪い感じもしますが、むしろエンゲキ的な泥臭さが残る分だけむしろ人間っぽく感じたりもするのです。
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