速報→「お茶とおんな」山の手事情社
2009.11.8 14:30
25周年、山の手事情社の今年唯一の国内公演。去年初演、女優で構成される「お茶と女」は8日まで「楽園」。90分。翌週に「おとことお酒」と題して。
メデイア(倉品淳子)、オフィーリア(水寄真弓)、阿部定(大久保美智子)という三人のヒロインを三人の女優。物語のテキストを部分的に抜き出して一人語りにしたり、シチュエーションを抜き出して現代の言葉で創作したり、ルパム(ダンス)したり。去年の「八百屋お七」を「オフィーリア」に変えて全面作り直し。
物語の合間には、それぞれのキャラクタに喋らせる、という体裁で(言葉は普通の現代の女性)、「男と別れる時」「思いがけずギャップできゅんとする時」「人形にまつわる背徳を感じる遊び」「恋に落ちる=恋は事故」「これは病的か」のようにさまざま。恋愛至上主義だけれど、それを客観し切り取って表現に昇華。卑近と素敵が同居していて、水寄真弓企画・プリズムで得意技とするこの世界がアタシは大好きなのです。
交互出演のゲスト男優、アタシの見た日曜昼は清水宏。静かな「女への手紙」として入ってきながら、自分自分で気持ち悪い、相手への心配りあってこそ好かれる、というあたりから暴走を始め、強引と繊細が同居するのが好きなんだろ、みたいな無茶な疾走感の語りは清水節全開で楽しい。
身体表現の力が抜群で、発声するちからも確か。名作と云われるテキストならばそれだけで成立できてしまうし、当時の言葉のままでやったって十分見せられる力。でも、あたしは現在に生きる彼女たちのからだ、言葉で語られるシーンこそに、気持ちを捕まれてならないのです。
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