« 速報→「骨のない男」ワワフラミンゴ | トップページ | 速報→「おまえのなみだはビールでながれてる」chon-muop »

2009.11.29

速報→「欲望貴族」角角ストロガのフ

2009.11.28 14:30

角角の新作。105分。30日まで王子小劇場。

未成年の犯罪は親が刑罰を受けるということになった近未来。学生の頃同級生をおぼれさせて殺した兄弟は、親にひた隠し、捕まることもなく15年が経とうとしていた。一方三姉妹の母親は15年前に「拾った」醜い男をつれて家を出て、その兄弟の家に住み込みで働くことにする。

ダイニング、寿司屋、個室、オフィスをてんこ盛りに舞台上に。さらに二つの家庭は同じ舞台装置を共有していて、まったく別の場所の会話が平行して進んだりします。それ自体はややこしいのだけれど、ああそういうことかと気づけばそれほど大きな問題ではありません。それでも物語そのものが本当に荒削りなままで、三兄弟の家庭と三姉妹の家庭の物語がうまく整理されないままに舞台に乗せられている感じ。決して見やすくはありません。

謎めいた醜い男の正体はわりと早い段階で見えてしまいます。リバース機構やらNB法やらの枠組みも、実際のところ時効が設定されたということ以上に効果をあげているとはいえません。ともかく角田ルミという作家が気の赴くままにすべて載せたものの総体としてその圧力というか迫力を受け取る、という方法でしか観客は落とし前をつけられない感じすらします。三回目公演になってそれなりに精度は上がっているとも思うのだけど、安定とはほど遠く。でも目が離せない感じなのは、きっと湧き出すように描いてるのだろうなぁという意味で彼女の描き出す世界をもうちょっと見たいという存在は希有だと想うのです。

|

« 速報→「骨のない男」ワワフラミンゴ | トップページ | 速報→「おまえのなみだはビールでながれてる」chon-muop »

演劇・芝居」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 速報→「欲望貴族」角角ストロガのフ:

« 速報→「骨のない男」ワワフラミンゴ | トップページ | 速報→「おまえのなみだはビールでながれてる」chon-muop »