速報→「ジェネラルテープレコーダー(B面)」あひるなんちゃら
2009.11.20 15:00
あひるなんちゃらの企画公演。同じ話を男女逆転で行う二つのパターンのうち、客演版となる「B面」。70分。23日まで「劇」小劇場。
ひと気の無い山の中の小屋。深夜作業をする男女。初めてやる「悪いこと」のたくらみの準備のために黙々と作業をしなければならない。朝までに終わるかどうか微妙なところだが、作業はなかなか進まない。
テープをひたすら延ばし続ける、という謎の作業。最後まで観てもそれがいったい何だったのか、「悪いこと」だという「魔法のテープレコーダー作戦」が何なのかということは決して示されません。そこに居続けること、会話の生まれる単純作業であるということが重要な構造なのだけれど、その意味の無さそうな作業が何なのかを終演後に妄想するのもちょっと楽しい。
作業をしなきゃいけないという気持ち、それなのにひたすら休憩しようとしたり邪魔したりしようとする人。無視しようといいながら、ついつい会話してしまったりと、まさに駄弁極まれりといった感じの会話。こういう世間話というか無駄話ってのに微妙にあこがれてしまうアタシなのです。どうも目の前のこと、仕事のこと、用のあることしか会話出来ないように年齢を重ねるごとになってる気がしてつまらない奴だなと思ったりするのです。なんて、自分語りしちゃいそうな気持ちも芝居後の楽しみ。駄弁芝居、と自ら名乗る彼らの本を客演だけ3人でという趣向。ナンセンスのようでいて笑いは緩くて、笑いどころの見えない感じは多分いつものとおりなのだけど、あひるんちゃらの役者が入らないのに、あひるのどの役者がやるのか透け見えてしまうのはいいのか悪いのか。力のある役者をそろえたのに、その壁は結構高くて、苦労しているという印象があって、実はものすごく高度なことをしているのだということを目の当たりにします。芝居をやる人からみると、この駄弁芝居が実はものすごく高度に追い込まれて作られていることを云うのだけど、漫然と観ているアタシにはなかなかわかりづらかったりします。が、ここまではっきりでるとは。
ネタバレかも
スリッパでひっぱたかれた男が気絶し、起きた直後に「これで夢落ちの可能性が出て来ちゃったんだぞ」つっこまれるシーンや、スパイを疑うあたりの絶妙な感じはアタシの好みです。いや、微妙な笑いではあるのですが。
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