速報→「 カラクリヌード 」東京の人
2009.10.24 14:00
札幌の劇団、SKグループ(1)の、すがの公が立ち上げた、109人の東京の人と「遊ぶ」ための東京フランチャイズ企画。旗揚げを経ての一回目公演。27日までシアターブラッツ。休憩10分を含む120分。
海外の戦争に日本は中古の人型掘削ロボットを軍事力として提供していたが、レアメタルはおろか鉄すらも欠乏している状況だった。ロボットと貧しいものは地下6000メートルでわずかな資源を求めて採掘の生活をする鉄のモグラと呼ばれ、富めるものは地上6000メートルの高層住宅に住みみ天のクジラとよばれていた。 ロボット輸出を決めた政治家は総理にまで上り詰めた。政府が配布している携帯を兼ねたホットバッチというデバイスで相性抜群立ったはずの妻は、あろうことか掘削ロボットに恋をしてしまった。
公演ごとに東京の役者に依頼して集める、というシステム のおかげかどうか、知る人ぞ知る芸達者揃いな様相。ほぼ素舞台、黒い服、小さなLED発光アクセサリぐらいの小道具だけ、というじつにシンプル。
舞台はSF、激しい貧富の差、ボーイミーツガールで、ガールはとらわれの姫、群唱などで進めるものがたりは、最近では珍しいぐらいのベタといえばベタ、着地点もわりと想像通りの感じで驚きの、という感じにはなりません。悪くいえば古い、よく言えば温故知新。そういうラインの上をなぞる感じではあっても、わりと楽しめる感じなのは、アタシの好きな役者が何人も出ている楽しさでアタシの気持ちが乗るのです。
正直にいえば、主軸となるボーイとガール、その敵となる政治家以外の役を物語に織り込むのに苦労している感じがしないでもありません。その分遊びの部分も多くて、まあ役者を見に行っているアタシには楽しかったりするわけですが。
とらわれの姫を演じる秋澤弥里はどこまでも姫な感じで美しい。サイドストーリのもう一つのボーイミーツガールを演じる福田英和はもっと観ていたい、ガールたる井口千穂はキュートに暴れる感じが楽しい。菊池美里はゆっくりであえて違うリズムな感じが印象的。杉木隆幸はどこか諦めた感の中年男が似合う感じでアタシの気持ちに近い。敵役となる政治家を演じた芳賀晶は嫌われ続けをしっかり。
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