速報→「ありとあらゆる涙」ドリームダン・散歩道楽
2009.9.26 15:30
散歩道楽の役者・川原万季が作演する劇団内ユニットの新作。100分。30日までサブテレニアン。
同居している兄妹。二人で知人がスタッフをしている昼ドラにはまっている。兄は妹に内緒で結婚相談所に通うがいっこうに芽はない日々。兄は職場の友人を連れてくるが、過去に人を刺したことがあり、時効までの半年、匿ってほしいと頼まれ、住まわせてしまう。ある日、はまっている昼ドラのロケが近くで行われると聞き、見学にいくことにする。
ドラマ収録の現場のちゃらちゃらした感じと、うだつのあがらない感じの兄妹、なんか怖い犯罪者を置きながら物語は進みます。「くだらなく、熱く」というのが作家のやりたいことなのだと当日パンフでは語られています。熱くはともかく、物語をくだらなく一貫させるというのも実は相当大変なことで、どこで笑ったらいいのか、というのに少々迷う感じはあります。
兄と女優が、という物語がひっくりかえるような瞬間があって、これが物語の見せ場だと思うのだけど、みていて混乱する感じが先にたってしまうのが残念。嘘でもインパクトでもいいから突っ走ってほしいところ。 物語のつじつまを云々するタイプの芝居ではありませんから、インパクトでもこけおどしでも笑わせるところでも突き詰めてほしいとは思うのです。タイトルの見せ方はちょっとカッコいい。
結婚相談所の男を演じたキムユスの怪しさ満載感は太田善也のような感じすらあって印象的。マンガのようにカッコいいという設定の俳優を演じた郷志郎は突き詰め感があって、物語の世界を引っ張ります。単なるミーハー娘だったりもする一面のある妹を演じた菊池美里はこういうコミカルな役は静かなおかしみのようなものが凄くて圧倒的に巧い。
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