速報→「新釈 ヴェニスの呆人 2009」コマツ企画
2009.8.30 18:00
コマツ企画の過去作品(未見)の同タイトルなのだけど、たぶん全然違う100分。30日までアゴラ。
障害を持つ兄、母親は何かを隠しているが、虐待をしている。父親はなにもしてくれない。妹はそれをみているが。
正直にいうと、物語がぴんとこない感じはあります。が、毎公演の後に設定されているという10分のトークショーが作家の一人語りで、質問も受け付けないということを聞けば、これは、全能の作家が自分が作った物語を語りきることの恥ずかしさをごくごくまじめに、「ひり出して」いるのだということがわかるのです。
なるほど、芝居のそこかしこで演出というか作家自身が楽屋落ちのようにあからさまに姿をみせます。決してスマートではない、むしろ身を切るようなやりかたなのだけど、それは納得感があるのです。例えば本谷有希子も自意識を見せてなんぼ、な物語を書きますが、こまつみちるはもっと泥臭くて切実なのです。
下手側に座ったアタシは異儀田夏葉の表情の豊かさを堪能、対比して近藤美月の無表情で喋りつつ頭おかしい感じがすごいのはいつものことなのだけど、この二人が舞台にいることの楽しさ。 川島潤哉の医者はやけに説得力。
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