速報→「肩の上で踊るロマンシングガール」佐藤の、
2009.7.31 20:00
こゆび侍の俳優、佐藤みゆきの立ち上げたユニットの旗揚げ公演。45分。前売りは完売したようですが、追加公演が出ています。2日まで新宿眼科画廊。これからご覧になるならば、中央よりは、入り口からやや遠い側の席をおすすめ。
つきあって三年のカップル。ある朝二人が目覚めると、男の方が女に変わっていた。
芝居映画小説で数々語られる性別が変わるファンタジー。「転校生」(映画の方ね)のように完全に入れ替えるわけではなく、男の方だけが女に変わるという女ふたりの芝居としています。変わったことに驚いた二人は、やがてその関係を変えていくあたりが片方だけにすることでより鮮明に浮き上がってきている気がします。
ネタバレかも
「変わってしまった」後の状態からいつかもとに戻るのではないかという淡い期待を持ちながらも、日が経つにつれて二人は徐々に現状を受け入れていきます。スカートだってはくし、便座だって下げちゃう。それは諦めから始まることだけれども、それを絶望とせずにそれでもきちんと前に進んでいく感じ。状況は全く違うけれど「SKIP」での終幕の印象によく似ています。
もっとも、カップルの関係はそれでハッピーエンドというほどには能天気には行きません。受け入れつつも、譲れない線のようなものはあって。でも、そのバッドエンドさえも大げんかでも大泣きでもなく受け入れる二人なのです。それを決定的にする「電球交換」のシーンが印象的。男が肩に女を乗せて電球交換をしていたという過去の日常が見えたかと思うと、それが果たせなくなった現在を決定的に見せます。女は男を優しく抱きしめるけれど、もはやそれは恋人同士のそれではないというのが実に切ない。とてもいいシーンなのです。
少なくとも初日の時点では、全体の「かみ合っていない感」は感じて、照明も音もキッカケも多少ちぐはぐな印象は否めません。どうしてここで暗くなるんだろうとか、人の動線とか。開演15分押しなので、まあ色々大変なのだろうとは想像します。もっとも、一癖も二癖もある演出が意図的に違和感を作っているように見えるところもまま有るのですが。
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コメント
たは揚げ初日のご観劇ありがとうございましたー!
音響照明は大変失礼いたしました。
観ていただけてとてもうれしかったです。
次回公演時期詳細未定ですが、誠心誠意がんばります。
また大きなたびをたくさんして、
大きくなって次回作に取り組めたらと思っています。
本当にありがとうございました。
投稿: 佐藤みゆき | 2009.08.09 21:39