速報→「プラチナ」猫☆魂
2009.7.19 19:00
猫☆魂の新作。120分。20日まで駅前劇場。
引きこもりの弟を抱えた女教師はこの世の中心は自分だという視点のblogを書き人気を博し、小説家がそれをネタにしたいといって接触してくる。暴力男から離れられない女は暴力がきっかけで視力を失うが彼女に思いを寄せる小劇場の役者がその視力を肩代わりしようと考える。 病気を告知された男は半ば自棄になるが、挙げていなかった結婚式をしようと考える。
いくつかの物語を並行してすすめ、最後の場所にまとめあげる構成。生のバンドを入れて(劇中でも引用されるSpanish Gauguin)、舞台の上の仕切りを切り替えたりとスタイリッシュな見せ方が巧いのは前に見たときから変わりません。
複数の物語それぞれのピースは単独では既視感もあるものの、丁寧な仕上げ。役者の個性や力をうまく当てはめている感じで不安を感じさせません。が、この完成度ならばそれを組み上げた先に現れてくる作家の何かが観たいのです。小劇場でやるのだから、描きたいことがある、という作家としての衝動がアタシには感じづらい。
秋澤弥里を観るのは今でも至福、美しく想いが体現。杉木隆幸はこの手の悲しさを笑いで隠そうとする中年、みたいなことをやらせると巧いなんてところに感じいってしまうのは、アタシが年齢的にそちら側、ということですが。岸潤一郎も人の良さのようなものがにじみ出る感じ。
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