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2009.07.12

速報→「ひみつのアッコちゃん」ガソリーナ

2009.7.11 19:30

劇場としては閉館の決まった江古田ストアハウスでの、じんのひろあき最終作。濃密で圧巻の120分。19日まで。

実写版「ひみつのアッコちゃん」の主演女優の小学生を選ぶオーディションの最終選考。何万人もの中から最後の5人だが、それは本人ではなく、親への面接だった。

デビルマンの出てこない「デビルマン」や原作のキャラクタが出てこない「ビューティフルドリーマー」(1)と同様、有名な作品をその本人が出てこないつくり、じんのひろあき節が炸裂。アタシは知らないけれど、有名なアイドル・佐藤寛子も出ているらしく、アタシの隣の男三人組は何回目なんて話をしていて。

親へのインタビューを繋いでいきながら、 家庭の様子、親の子に対する想い、子供の辛い経験、親自身の想いなどを緻密に張り巡らします。それぞれの親の語りを聞いているだけて涙がこみ上げてくるよう。親ではないアタシには本当には理解できないことだけれど。よもや窪田あつこで泣かされるとは。

選ぶ側の理由や想いも取り混ぜながら。 誰を撮っても大丈夫という状況で、追いつめられてもきちんと「選びとる」ことが第一歩なのだということを不安に対しても理解を示しつつ、きちんと描き出します。 モラトリアムは何時までも続かない。決めること、それがなにかに「なる」という視点の凄み。 オーディションの現場なんてものは知りませんが、あちら側もこちら側も見えるようなつくりは唸るよう。

時代を切り取る力が圧倒的なのはメトロポリスプロジェクトでもちろん知っているけれど、それを違う軸で作っている感じ。同じ時代に生きる親たちの共鳴と違いとがくっきり。

ネタバレかも

劇中で語られる映画版のアッコちゃん、号泣の表情を探しているということに説得力が圧巻。語られる映画版のストーリーにも泣くのです。

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