速報「モダン太陽傳~汁屋餡掛~」横浜未来演劇人シアター
2009.7.20 13:00
横浜開港150周年シリーズの最初、横浜未来演劇人シアターの新作。北村想書き下ろしで賑やかなチャンバラ活劇120分。20日まで横浜にぎわい座・芸能ホール。
昭和の初め、金持ちの家を襲っては金品を盗り家人を虐殺することを繰り返してきた夜鴉組は鳴りを潜めていたが、そのリーダー格の一人が襲われる。仕事をした男は牢獄にカラクリを仕込み、味方を送り込み、依頼の仕事の遂行にかける。追っ手は迫ってきていて。
特に前半は残酷非道な殺し三昧のシーンも多く薄暗いシーンも多かったり、前後する物語だったりと物語を追っかけようととすると、必ずしも親切なつくりではありません。子供も多い客席なのでどう見えてるのかしらんとか思いつつ。もちろん、かっこいいキメのシーンやら、見た目に美しいシーンは多数あってそれを観ているだけで楽しいという見方はもちろんありなのです。
中盤の後のほう、地獄にかかわるさまざまな蘊蓄。ダンテ「神曲」を引用しながらの講談師のシーン。アタシがこの作家に感じるある種の面倒くささは、いつものことなのだけど、そのほとんどを一手に引き受けた山口雅義は一人でそれを軽々と飛び越えて圧巻なのです。
シンプルな書き割り風の舞台。タッパを巧くつかいながら、空間をきちんと制圧。吉村公佑はさすがに主役を背負うだけあって軽々と、しかしきちんとかっこいい。
横浜在住なのに初めて入ったにぎわい座・芸能ホールは飲食自由、寄席としちゃ少々大きすぎますが、 気楽に楽しめるさまざまをできそうなちょっといい空間。まあ、今時ペットボトル500mlが170円という売り方をしている売店はどうかと思いますが、持ち込みを禁止されてるわけではないので、隣の100円ショップで入手して持ち込むべし。それでも缶ビール350mlを400円には、甘くなってしまうだめ人間のあたしです。当日券を「横浜開港博のマスコットの付いているものなら何でも提示で前売り相当に割り引く「たねまる割引」はこのお祭り騒ぎの中のやり方としては実に正しいのです。
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