2009.7.5 16:00
チャリT企画の伊藤伸太朗の企画公演。女優を山ほど呼んで謎解きめいたしかけも用意しての65分。5日までルデコ5。
■#1「病室の友達」
小学生のイトウローラ、同級生の女の子の見舞いに病院に行く。深刻な病気ではないのだけれど、一方的に想いを寄せて、ついには彼女が見たいと言っていた河童までつれてきて。
■#6「罰当たり」
大学生の彼女と一緒に住んでいる。
自分の書いた日記を読んでいる彼女に自分の書いてる日記が作品のガイダンスになっていくのだという話を始めて。
■#3「宇宙には行けない」
中学生のイトウロウーラ。夏、従姉妹と一緒に海で遊ぼうという日、同級生でちょっと不思議なことばかり喋っている女の子の家の地下室で。外にはゾンビが迫ってきていて。
イトウローラなる謎の芸術家の死因は何かを謎解きするという「試験」をおこなうという趣向。3バージョン各3話なので、9つの話からなるのだけど、あたしはこのBバージョンだけ。
実際のところ、これをみただけではとっかかりが少なすぎて、謎解きしようという気にすらならないところはあります。見ていないので断言できませんが、全バージョンを見てもあまり変わらない気がします。
なんていう評判を聞いていたからかどうか、最初からそういう気持ちを放棄して観始めたのがよかったのか、女優をめぐる妄想短編が楽しい。ストーカーもどきだったり女の子が取り合いになったりという作家というか主演男の暴走する妄想を短編にまとめた感じ。ロリ趣味だったり、プチエロだったり、キャットファイトもどきだったりと、言葉だけ聞いているとエロ全面だけど、観ている最中はそんな感じではなくて、むしろ気持ち悪いほど「モテモテになる自分」のいわゆる中2妄想が全開な感じで、これはこれでアリだと思うのです。
ハマカワフミエと帯金ゆかりの出演する#3が、みょうなコスプレっぽくて、ばかばかしさの表面と、「シュレーディンガーの猫」を「確かめて見るまでは結果が確定せず不確実のまま残る」恋愛の話に写しているのがちょっとおもしろい。
気持ち悪いストーカーもどきの暴走する想いと、それでも彼が好きでたまらない女の話の#1はまさに「ストーカー」っぽい話で、序盤らしい。
サイトを作ったり、そのチラシをセブンイレブンのネットプリントで配ろうとしたりと、さまざまな試みの心意気はとても好きな感じ。楽しめるバランスかというと微妙なところですが、それはやっていけばすむこと。ネットがある昨今、むしろこういう遊び心が減っている感じがある昨今、これには乗りたいなぁとおもったりもするのです。
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